<転写技法研究>
転写技法には幾つか種類がありますが
今回は特別な道具を使わずにできる
手法に取り組みました。
その手法とは
コピー原稿を支持体に貼り
トナーを残して紙の繊維を取り除く手法です。
まずは
図版の準備から。
手のひらサイズくらいのコピー原稿を作成します。
次に
転写する支持体選び。
支持体は原稿が接着するモノであればO.K.
この日は木片を使いました。
手順は
支持体に原稿を貼り付け乾燥。
その後
画面に水を含ませて
指先をこすりつけ
コピー用紙の繊維を剥がします。
優しく指先を動かさなければ
トナーを引っかき画像面を破ってしまいます。
心静かに丁寧な作業が要求されます。
上の写真左側、少々亀裂ができてしまいましたが
薄い皮膜を印刷したような効果を生み出せました。
木目が美しいコチラは
切手を貼ればポストカードとして郵送できるサイズです。
作者によると
フランスに住む友人に送る予定との事。
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今回は時間の都合上
転写の体験だけにとどまりましたが
絵画や立体造形物に
この転写技法をあわせるなど
他の技法と絡む事でも可能性を感じます。
なんといっても
手軽に実験できる点が良いですね。
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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