稀勢の里の横綱昇進は、成就するのか？

いよいよ、名古屋場所が、今週末から始まります。今場所の目玉は、もちろん、稀勢の里の横綱昇進が実現するのか　ということ。私なりに占ってみたいと思います。
単刀直入に言えば、可能性は３０パーセントぐらい。かなり厳しいと思います。以前は、横綱昇進は、前３場所の成績を見て決められていました。それが、いつからか、「２場所連続優勝かそれに準ずる成績」と変わってきています。１番大きな理由は、「３場所」集中力を維持するのが難しいから。３場所といえば、半年です。精神面のみならず、肉体面も、ピークを維持するのは難しいと思います。かつて、貴乃花が全勝優勝しながら、昇進を見送られたことがありました。この時　師であり父でもある藤島親方は、「貴乃花に神になれというのか」と、悲憤慷慨したことがありました。この時、貴乃花は、見事に「神」になって、横綱昇進を決めました。さて、稀勢の里はどうでしょう。一番の問題点は、精神面といわれて久しい大関。緊張感が保てるでしょうか？また、例年暑さの厳しい名古屋場所。特に、今年は半端ない猛暑です。こんな時こそ、稽古量抜群の稀勢の里の出番だと思うのですが、過去は意外と成績がふるわない。この相性の悪さも不安材料です。といっても、ここ２場所の稀勢の里の充実ぶりみてると、そう簡単には、下位力士には負けないと思います。やはり、鍵は、３横綱との対戦でしょう。
場所前に相撲誌読んでいたら、舞の海さんたちの鼎談で、「今場所も１３勝以上あげたら、優勝に関わらず、横綱昇進させても・・・」という意見が載っていました。この内規のもととなったのは、双羽黒です。優勝せぬまま横綱昇進した双羽黒が、不祥事を起こして廃業したから。もちろん、稀勢の里が、あのような行動をするとは思えません。が、「なぜ優勝できないか」「ここ一番に弱いか」といえば、やはり両力士とも精神面に難ありと言わざるを得ない。先の貴乃花の例を挙げるまでもなく、私、この意見には反対です。やはり、横綱になるのなら、大きな壁はぶち破ってほしいもの。こういう意見が出ること自体、彼らが稀勢の里の相撲に、不安を感じているからだと思います。
今場所も、稀勢の里対白鵬の対戦は、１３日目に予定されています。先場所同様、全勝で迎えれば、この日白鵬には、通算１０００勝がかかることになります。なんという運命のいたずらでしょう。３たび、稀勢の里が白鵬の偉業を阻止することができるのか。それは、稀勢の里の宿願が実現することを意味します。私の予想が外れることを祈りつつ、今場所　楽しみたいと思います。