腕時計修理専門店・トゥールビヨン店主のブログです
腕時計の修理の詳細や腕時計のトリビア、店主の個人的な趣味の話などを気の向くままに書いております。
 



お堅い硬派な腕時計修理専門店トゥールビヨンのブログです。

連日時計の話ばかりでつまらないかもしれませんが、今日と明日の2日間に渡って更にマニアックになってしまう時計の話にどうかお付き合い願いたい。

先日のブログ『映画と腕時計 その13』でチラッと出てきた“ジャンピングアワー”と“レトログラード”について詳しくご紹介したいと思います。

まず、本日は“レトログラード”について。

レトログラードとは...

「逆行」を意味するフランス語で、針が一周せずに扇型に動いて、端まで行くと瞬時に折り返すなどして時間を表示する機構のことです。例えば、分針(長針)がレトログラードの場合、針が60分の位置まで達すると、瞬時に0分に戻ります。

こちら↓

ピエール・クンツ クラシカル・グランド・デイト A016 GD 99万7500円。

この写真のピエール・クンツのレトログラードの場合は、6時位置に扇型で目盛りが30までの計器がありますが、これが30秒表示式のレトログラード。
30秒経つとポン!と0秒に戻ります。扇を2往復すると1分。
ちょっとパワーリザーブ計(ゼンマイ巻上げ残量計)と勘違いしそうですが。
でも、動きを見ると、30秒間に行ったり来たりしてちょっと忙しない感じ。(笑)
まぁ、あまり実用的とは思えませんが、時計職人の技術の見せ所じゃないでしょうかねぇ。

こんなのもあります↓

ジャンイヴ セクタナ・ヌーヴァ 19万9500円。

この時計はオリジナルムーブメントで、120度角レトログラード式時間表示。
長針が下の12時位置まで行くと、ポン!と上まで戻ります。
え~、現在の時刻はと言いますと~、短針が10時だから、10時10分くらいですかね。 ややこしい(><;)


さほど話も広がりをみせず、今日はこの辺で。(^^;)明日は“ジャンピングアワー”をご紹介。


時代にレトログラードせず、常に最先端を生きたい腕時計修理専門店トゥールビヨン店主。
でもレトロな物も好きよ。

時計の話ばかりの硬派なブログって、今日のタイトルに“久々に”って書いてるやん!
と誰もツッコンでくれないかもしれないので、一人でボケて一人でツッコミ入れました。
これを業界用語で“パトリオット攻撃”と言うとか言わないとか。

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