田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

初悪夢

2014-01-03 21:45:15 | 田園ものがたり
ヒゲにとって、病院でなく我が家で迎える正月は、とても有り難いものです。
今年は無事に、家族とニャンコと共に。
そんなめでたい正月の初夢には、ランキングがあるそうで。
    《   一、 富士    二、 鷹    三、 茄子    》
てな順位で、めでたい初夢談議をするのが庶民の楽しみとか。

そんな正月さえ休めない時代も在ったヒゲ。
初夢どころか、初悪夢がありました。
  《   一、 ノロ    二、 マルサ    三、 アガル    》

一番のノロ。
コレは、食中毒の事です。
我々飲食店にとって、ヘビーダメージに匹敵するもの。
特に、この 『 ノロ 』 ウイルスは、特にたちが悪い。
どこからでも、何時の間(!?)にか侵入して悪さをする。  怖~い!
ヒゲ店みたいに、生貝類をふんだんに使うとこは、避けようがない。

二番のマルサ。
コレは、勿論、税務署の事もあります。 大抵の飲食店は、ココを嫌います。
しかし、ヒゲ処みたいに、完全オープン・リーチ型の帳簿つけする店は怖くありません。
ここで言うマルサとは、税務署などの御役所仕事全般の事です。
例えば、この前福岡で、病院の火事がありましたネ。
そんな事があると、ヒゲは首をすくめます。
コレで、天下の行政指導(!)とばかり、やれスプリンクラー設置義務付けとか、
防火ドアや耐震補強材の工事の命令でも下るなら、どうしましょう。
御上は命令を下しても、融資してくれる処は紹介しません。
旅館やビル経営も、カツカツで運営しているところが多いハズ。
何処に、そんな改築費が残っているでしょう。
なるほど、人命第一の錦の御旗が掲げられると、恐れ入りますとしか言えないのですが。
でも実際、そんな工事をヤルとしたら、積立金を用意してる処がどれほど在るでしょうか?
中小企業のビル・旅館にとって、そんな行政命令は、廃業しろと言うに等しいものです。

三番のアガル。
アガルとは、水商売で云う所の、 “ 辞める ” の意です。
ヒゲの店の仕事は、ずいぶん難しい。
京都的な要素があるから、熊本の人には少し厄介。
だから、店内でまっとうに仕事が出来るまで、最低でも一年はかかりました。
つまり、育成にずいぶん時間と金がかかったもんです。
大手チェーン店のバイトとは違うのです。
しかも、やっと一年懸けて育てて、さあ此れからという時プイと辞められると、茫然とするばかりです。

アガルには、もうひとつの意味合いも。
それは、給料の賃上げ要求です。
上げてくれないなら辞めるゾと、足元みられて、店主は頭を抱え込んでしまいます。
ひと昔前みたいな、毎年のベアアップを求められるのは、避け無くては店がもちません。
或いは、ひとりを上げると、別の者がまたもや要望し、次々と伝染したりする恐れも。
売り上げの悪い月には、上げた給料の固定費がどっかりとのしかかってきたモンです。

今は、そんな悪夢達ヨ、さようならのヒゲ。
店を閉じて随分経過し、経営を思いわずらう事も無しのハズ。
ところが、今だに夢でうなされるのは、コイツら現役時代の亡霊です。
ヤレヤレ、因果な事でございます。
                            
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