田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

趣向で飲む日本酒

2016-09-01 17:47:34 | 田園ものがたり
ある日の田園 ・・・ カウンターにいるヒゲに、幹事さんが近づいてきます。
T大学のS教授 
 「 マスター! 今日は、甘口から始めて、だんだん辛口にして貰いましょうか。 」
こういう注文なら、大歓迎です。
                       
苦手なのは、次の様な注文です。
「 マスター! なんさま(とにかく)、一番旨かつば(特に美味しい酒を)持ってケ。 」
「 マスター! 日本一のお酒をお願いします。 」
こんな注文を聞くと、ヒゲはたちまち萎えてしまいます。下の方ではありません、念の為。
客からすると、たぶんにリップサービス的な意味合いの注文でしょう。
田園には、最高の日本酒が揃えてあるハズだ。
金に糸目はつけないから、隠している極上のお酒を出せと。
しかし、この注文が困ってしまいます。
日本酒の美味さの概念は、人それぞれです。
人によっては、甘いから美味しい。
又、別の人は、香りがあるから美味しい。
当然、コレと正反対の人達もいます。
だから、条件をつけて注文して貰った方が、仕事がし易いのです。
                  
さて、甘口からスタートして、だんだん辛口に移行すると言う注文です。
日本酒度を、マイナスの際からプラスの際まで変化させるだけなら、
田園ぐらい揃えてある店では、なんの苦もありません。
しかし、ヒゲの仕事は、甘辛移行しながらも、日本酒にバリエーションを付けるのです。
全方位型の酒揃いの田園には、まさに独壇場的仕事でしょう。

先ずは、大吟醸の甘口からスタート。 次は、純米酒。  
次は、本醸造でサラッとから、山廃純米でコクを。  
そして、中吟( 今で云う純米吟醸ですが、現在のとずいぶん違い香りはほのかで、
田園の大酒飲み達もグイグイでした。 ) を。
ラストの辛口には何を選ぶ?
今日は、『 雪の松島・本醸造 』 にしようか。

こうして、天草産・伊勢エビの姿造りを肴に、 
まるで能面の様に変化する日本酒を楽しんで頂いたのでした。
フランスでの公演という大仕事もこなし、まだまだこれからの活躍を期待していた
喜多流の狩野琇鵬先生を囲む会でのことです。
早過ぎるお別れが残念です。
             
幹事役を毎年勤められたS教授と女将(カァちゃん)とのショットが見つかりました。
別の会での様ですが、何が話題だったんでしょうか!?
二人とも、大口開けて笑ってますが ・・・
                   
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コメント (3)
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