1980年代、西銀座通りに移転した和食田園は、快調に歩み出した。
やがて、近隣の洋食店のシェフ達が立ち寄るようになった。
最初は、日本酒を目当てでの来店。
何しろ、当時の田園は『 悪酔いしない日本酒 』を標ぼうするレアな店。
「 どんな酒があるンだろう? 」 興味を持たれるのは当然か!?
その内、来店する毎に、シェフ達が料理にも目が行くようになる。
料理に添えられた山菜物が、妙に灰汁(アク)と旨味がいい塩梅だ等と。
そして、この熊本の山菜物を自分の店でも取り込みたいと思うように。
当時の洋食店の付け合せ野菜は、おおかたジャガイモ&人参をシャトーに
剥いた仕事がスタンダードでした。
が、若手シェフ達は、店の差別化を考えて新しい野菜類を探していたのです。
なる程、ノリタケ皿のヒレステーキに、蕨とか筍が添えてあったら目新しい!
そんな季節の山菜物を使いたいけど、何か難しそうだな~!?
当時の熊本和食は、戦中派料理長タイプが多かった。
まるで、ガッツ石松を彷彿とさせるイカつい顔のイメージ。 (笑)
料理の事をちょっと教えて貰うには、少し二の足を踏みます。
その点、優男顔の田園ヒゲなら、訊き易いのではないか? 😁
安価な日本酒を飲ませておけば、尚更の事だろうよ~と思われたか? 😆
T田君 「 マスター どぎゃんすっと、こぎゃん蕨がでくっとヤ! 」
口頭で山菜料理を説明するのは大変でした。
まぁ、ヒゲも洋食店で、ワインやチーズの情報を頂くから、持ちつ持たれつ
でしたがね!
それにしても、他店の料理人が熱心にヒゲの情報を求めて来るのに、
田園の板場がヒゲに訊ねる事はほとんどありませんでした。 😞
プライドのせいだったのでしょうか?
もったいない事でした。 😰
《 写真はウェブ上でお見かけした物をお借りしました 💟 》
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