阿漕（アコギ ）な商売

【　マスクあります！　】　の貼り紙が、首都圏の裏町辺りで見られるとか。
そう、今の日本では、マスク狂騒曲が鳴り響いてます。
ネットニュースを見ていたら、懐かしい言葉に出くわした。
『　抱き合わせ！　』　です。
どこかのドラッグストアチェーンが、コロナ騒動で不足のマスクを販売するのに
条件を付けた。
マスクを売るのに、利ざやが大きいアンプル等をセットにして販売するものです。
　　　　　　　　　　　　　　
まあ、見方によっては、「　セコい！　」　とか　「　悪どい！　」　とかの中傷を
浴びるかもしれませんね？
しかし、例えばワイン等、「　6本ご注文の方は、送料無料に！　」　なんて当たり前。
商売だから、量を多く売る為の努力には文句言えない。
　　　　　　

ヒゲ夫婦が、日本酒に力点を置いた８０年代初め。
ちょうど日本酒ブームが起きた頃でした。
田園で困ったのが、有名銘柄のコンスタントな確保でした。
特に、　“　越乃寒梅　” 　を確保するのが大変でした。
なにしろ、やっと一升瓶を一本手に入れても、あっという間に無くなります。
それで、新潟以外でも、越乃寒梅を扱う酒屋さんを見つける必要がありました。
そんな時、地酒専門誌の裏面に、　≪　 越乃寒梅あります！　≫　の文字。
まるで、冒頭の　“　マスクあります！　”　の貼り紙みたいな表示です。

ヒゲは、すがる思いで連絡を取ります。
すると、直ぐに、一枚の地酒銘柄表が送られて来ました。
次の内から、９本の酒を選んでくれれば、越乃寒梅を一本入れて送ると。
寒梅一本に、抱き合わせの酒が９本という訳です。
まあ、しょうがない？
その中のひとつに、岡山県の酒がありました。
確か？　宮本武蔵にちなんだ銘柄でしたが。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
届いたその酒を試飲してみると、独特の地酒らしい癖があり悪くない。
こういった抱き合わせの機会がなければ、出会うことはなかった酒でしょう。
チョッと、得した気分でもありました。
まあ、物事は、なんでも取りようしだいと云う事でしょうか！？　　（笑）
　　　　　　　　　　　　　　

　　　　 　
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