田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

貴方の好む酒は?

2012-03-28 15:21:02 | よもやま話・酒編
日本人は、どうしてこう、ドドドーッと一方にだけ流されて行くんでしょう。
ひと昔前あった、郵政選挙みたいに。
バランスが取れずに、議論も無しに決められて行く恐ろしさ。
日本酒も、実はコレと同じ道をたどっているのです。

始まりは、熊本の香露の大吟醸でした。
日本一になったと言う事で、大ブームに! 地酒が見直された瞬間です。
同じ頃、新潟の越乃寒梅の淡麗辛口も話題になり、日本酒の多様さに気づいた日本人は大喜び。
こうして、日本酒は発展したのですが ・・・

滝の川の指導で、メーカーが鑑評会入賞を目論む事から日本酒はダメになった。
まるで今のTVマスコミが、視聴率至上主義のおかげで、堕落して行ったのと似ていますネ。
入賞の為には、 “ YK35 ” の方程式が良いと云う事で、各蔵元がドドドーとそれになだれ込んで。
そして ・・・ どの蔵も、同じ様な味になっていった。

次は、 「 やはり酒は “ 純米酒 ” だ! 」 と云う事が流行って、
“ 本醸造 ” では、イケない(?)ブームに。
更に、ダンチュウあたりの雑誌で、 “ 特集 ” を組む。
「 日本酒は、生ダー! 」
すると、酒を知らぬ店主達が、その記事を盲信して、自店の酒を全て書いてある
“ 生酒 ” に換えたのです。

ダンチュウさんが、特集を組むのはしょうがない。
毎月、何なっと目立つイベント事を起こして、読者にアピールしないといけませんから。
情けないのは、その単種の記事を批判も無く鵜呑みにして、ドドドッとなだれ込む
飲食店の店主達だ。
特に首都圏のお店が多いが。
そして今や、 「 美味い、ウマい 」 とばかりに全ての酒を、 “ 純米吟醸・生 ” にしてしまった。
此処には、何の日本酒の多様性も無くなった。

ここで、先日のマロさんのコメントを思い出して貰いたい。
  「 私は、若い頃は、天狗舞が中心でした。
    40代後半からは、八海山が。
    歳を取るとスッキリした酒が良いようです。 」
此処に、日本酒を商う者が識っておくべきエッセンスが入っている。
人は、年齢により、或いはその日の体調で、欲する酒質がゴロリと変わるのです。
どんな美味い酒でも、コンディションでは、受け付け無い物も。
そんな酒飲みの気持ちも解らず、 「 コレは日本一の美味い酒だ! 」 と押売りしても、
嫌われるだけでしょう。
                      ===   続く  ===

人気ブログランキングへhttp://blog.with2.net/link.php?1046790  
          ↑ 参加中です。クリックしてもらえたら嬉しいです!

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 天体ショー (二日目) | トップ | 小料理屋あけみ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

よもやま話・酒編」カテゴリの最新記事