この花旅は 以前にもこのblogに書いたことがあるが とんでもないことになった山旅だった。 ゆっくりでいいからもう一度北アルプスへと 7月中旬 白馬方面に向かった。連れ合いは いつも山行きを楽しみにはしているが もともと山男でもなく 年々体力が衰えて歩くのはとても遅い。私も遅い。 新潟県の蓮華温泉についたのはお昼頃だった。 運転手はいつも彼。未明に家を出て来たので ろくに眠らずの運転だった。 今日は白馬大池までいければいいや。
梅雨が明けていず 予想に反して雨がしとしと降っていた。 歩みは遅々として とうとう夕刻が迫ってきた。 周りはガスがかかり 所々で雪渓が残る。 初めてのルートでこの先どれくらいで小屋にたどり着くかわからず、暗くなったら一歩も進めないような岩がごつごつした道なので早い目にと ビバーク(野宿)を決意した。標高2000mぐらいのところだろうか? まさかこんなことになるとは思わず なんの用意もないが 「必ず明日は来るのだから」と 着れるものをすべて身に着け 食料はありったけ食べて 木陰に震えながら身を寄せ 傘をさして朝を待った。 私は68歳 相方は78歳。「明けない夜はない」と 時計ばかり確認しながら朝を待った。 空が白々としてきて 何とか山小屋にたどり着いた。 よく持ちこたえたものだと思った。 相方はそのまま、山小屋で寝込んでしまったので 私は一人で近くの山歩きを楽しんだ。 久しぶりの高山植物との出会いで嬉しかった。 が 帰宅して子供に「山行はもう止めるように」と言い渡された もう高い山行きは無理だな と思った最後の山行きだった。
白馬大池
コバイケイソウ
クロトウヒレン
タカネナナカマド
タカネヤハズハハコ
コマクサ
ハクサンコザクラ
ハクサンイチゲ
アオノツガザクラ
ハクサンシャクナゲ
ムカゴトラノオ
ハクサンフウロ
ベニバナイチゴ
タカネシュロソウ
ミヤマコゴメグサ
雷鳥の親子
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