花仲間から 「今年,大阪府の『レッドデータリスト』が改定されたので」 岩湧山系の新しいレッドデータリスト をメールで送ってきてくれた。 レッドデータリスト
とは 野生動植物で絶滅が危惧されるものをランク付けしてリストアップされたものだ。もう絶滅したと思われていたものが新しく発見されて 絶滅危惧Ⅰ類に変更されたり 絶滅危惧Ⅰ類だったものが絶滅となったり 他にも絶滅危惧Ⅱ類 や 準絶滅危惧 などがある。
私が野生植物に深い関心を持つようになったここ15年ほどの間に 大阪では絶滅したと思われていた植物が 花仲間の手で 岩湧山の山頂のすすきの原の中から2種類見つけられた。 他に今まで大阪では確認されていなかった植物も いくつか見つかった。 どれも ごくわずかな生息なので 絶滅しないように守っていきたい。
我が家の近くの棚田の縁に わずか30坪ほどの湿地がある。 そこは背後にある住宅地から下に続く斜面で 住宅地との間には 森のように沢山の木が茂っており 常に高みから染み出て流れてくる水がその地を濡らしている。 今から6年前に この湿地に、絶滅危惧Ⅱ類の「ウメバチソウ」が咲くことを 自然を大切にする友人に教えてもらった。 花仲間に知らせると 驚き、喜こんだ。 この環境を見た仲間の一人が 「ここは 他にも希少な植物があるかもしれないので 継続して観察していこう」ということになった。 仲間がたびたび訪ねて 今まで遠くへ見に出かけていた希少な花が次々と咲くのがわかった。 絶滅危惧種でなくとも可愛い花たちが次々と咲く。 しかし 地主さんはその土地が草むらになって害虫の巣にならないようにと、いつも短くきれいに草刈りをされるので 花を見ることもなく過ぎることもある。 そこで 私達は 「草刈りは自分たちでさせてほしい」と願い出て 快く了解してくださった。
今この地に咲くレッドデータ種は ヤマトキソウ、ヤマサギソウ、ウメバチソウ、スズサイコ、イヌセンブリ、モウセンゴケ、ノカンゾウ などがある。他に クチナシグサ、タチシオデ、ヒメハギ、ササユリ、コオニユリ、カキラン、ヌマトラノオ、等も咲く。わずか30坪ほどの小さな土地でのことだ。 まるで宝石箱のように思える。数人でこの湿地に咲く草花を保護するのはちょっと大変ではあるが守りたい。 このブログを見てくださるわずかな人とともに、これらの花たちが何時までも咲き続けることを祈って 主なものの写真を挙げました。
大阪府における絶滅危惧Ⅰ類の ヤマトキソウ(ラン科)6月開花 と ヤマサギソウ(ラン科)7月
(科名は最近新分類がなされましたがまだ覚えきれず 旧の分類で書いています)
絶滅危惧Ⅱ類の スズサイコ(ガガイモ科)7月 と ノカンゾウ(ユリ科)7月
絶滅危惧Ⅱ類 の イヌセンブリ(リンドウ科)11月 と ウメバチソウ(ユキノシタ科)11月
準絶滅危惧種 の モウセンゴケ とモウセンゴケの花 (モウセンゴケ科)6月
その他 私達が保護している シハイスミレ(スミレ科)4月 と ヒメハギ(ヒメハギ科)4月
カキラン(ラン科)6月 と ササユリ(ユリ科)6月
ヌマトラノオ(サクラソウ科)7月 と コオニユリ(ユリ科)7月
オオバノトンボソウ(ラン科)7月 と ホソバリンドウ(リンドウ科)11月
クチナシグサ(ゴマノハグサ科)5月 と コカモメヅル(ガガイモ科)7月
他にも楽しみにしているものもありますが 又の日に取り上げたいとおもいます。