今回抜栓したイタリアワインは、フランチャコルタ サテン ‘フェルゲッティーナ(Franciacorta Saten `Ferghettina)1999年です。このスプマンテはセラーに納められてから10年目になります。その頃のワインの話題の中に、ワインジャーナリスト マイケル ブロードベンド氏がイギリスの古城に放置されていた、銘柄がはっきりしないシャンパーニュについての寄稿を読みました。その中で興味を惹かれたのが、「泡は幽かにしか残っていない、しかし、往年の艶やかな姿を充分に思い起こすことが出来る」、です。イタリアワインは古酒が出てくることがほとんどありません。ですから自らエイジングをしなければなりません。スプマンテの10年20年のエイジングは、デッドストックと言われても、仕方のないことかもしれません。泡の失せかけたスプマンテは、はたしてスプマンテと呼んでもいいのかちょっと疑問に思いながら、味わいました。
注いだ時点から弱々しい泡のはじける音がします。グラスが江戸切子の色付きなので泡の状態が解りづらいと思いますが、泡立ちは早い時間に無くなります。このグラスは底に傷が付けられていて、その部分から細かな泡が立ちます。小細工をしているにもかかわらず、抵抗する力が無くなっているかと思いきや。持続性はないものの、存在感を十二分に感じさせ、泡のはじける余韻は長く揺す振られるようです。外観は透明感を残す黄金色。香りは黄桃、マロングラッセ、ハチミツ、黄色いリンゴ、洋ナシ、オレンジピール、ボリュームがあり華やか。穏やかで円熟した果実味にまったりとした味わい。
このスプマンテはサテンなのでガス圧はちょっと低めです。炭酸ガスと同居していた影響を知ることができませんし、長く触れていた痕跡が反映されていたか否かは解りませんが。ドライブ感は充分にあり、不満を感じることはありませんでした。
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