イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

バローロ カッシーナ フランチャ

2015-06-26 10:05:02 | イタリアワイン

今回抜栓したイタリアワインは、ジャコモ コンテルノのバローロ カッシーナ フランチャ(Barolo Cascina Francia)1997です。

最初に飛び込んできた香りは赤いバラの香りです。それも、先日お花見に行った岩見沢のバラ園の赤いバラにそっくり、入り口の右側の中ほどだったと記憶をしています。このようなことがあると嬉しさが倍増します。それに、今までバローロと言えば、ドライフラワーのバラ、と表現していましたが。このバローロは違います、今綻び始めた赤いバラの花の香りです。さらに、バルサミコ、森の黒い果実の香りに、タバコかシナモンのような香りが隙間から覗き込んでいるようです。

外観からして、オレンジやエンジの反射は無く、到って透明感のあるルビーのような赤い色をしています。

酸は面で圧着してきますが、立体的でひたひたと柔らかさが押し広がります。タンニンは丁寧に鞣されたように滑らかになり、ほろ苦さが芳ばしく薫ってくる気配さえあります。

このワインは長いエイジングをしたことで、円熟感を楽しむことが出来ます。味わいや香りによれよれ感はありません、未だに若々しく深淵な趣があります。積み重ねがこれほど深い、とそれだけでも、何だか楽しくなっていきます。


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