イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

カンノナウ ディ サルデーニャ“ゴイマヨール”

2014-01-05 01:01:43 | ブログ

Cannonau このイタリアワインは、ハウスワインとしてお出ししています。カンノナウはミネラリーな味わいが特徴だと考えています。とくに塩味のようなミネラルを感じるとカンノナウです。このカンノナウはフルーティーな印象がミネラル感より先に来ます。今風のフルーティーなワインだなと、思いました。
今日は日帰りで函館のたつみ食堂まで鶏の唐揚げを食べに行きました。帰りに目に付いた和菓子屋さんでどら焼きと長寿餅をお土産として買って一路札幌へ。この長寿餅は何とも変哲のない味、しかし、美味いと思わせないことは評価に値しないことなのかと思います。昨日のセッコ ベルターニの無垢な味わいは同じような感じがします。主張はない、哲学もなし、しかし、色々考えることはあるが、流れに乗れない。流れに乗れないは武器にもなる。世の中なかなか難しい。


ベルターニ‐ヴァルポリチェッラ ヴァルパンテーナ “セッコ ベルターニ”2003

2014-01-04 00:05:20 | ブログ
Secco_bertani ヴァルポリチェッラ ヴァルパンテーナ“セッコ ベルターニ”(Valpolicella Valpantena Secco Bertani)2003を抜栓しています。このイタリアワインもエイジングまではされないと思います。だが、ひょっとしたら20年後も楽しめるワインだと考えています。8年間のエイジングを済ませ、抜栓をしました。香りは爽やかで熟成感を感じさせません。アマローネにも感じる濁りがなくなり、洗練されるというよりは無垢になっていくような感じがあります。淡い酸とタンニン、香りも味わいも複雑さはない、しかし、そこに潔さを感じます。複雑はしょせん雑。シンプルな美しさ。これはこれで楽しく酔いを楽しんでいます。

ポッジオ レ ヴォルピ‐フラスカーティ スペリオーレ セッコ “エポス”2010

2014-01-03 00:28:06 | ブログ

Frascati_epos 今日はフラスカーティ スペリオーレ セッコ “エポス”(Frascati Superiore Secco Epos)2010を抜栓しました。このワインは赤ワインと同じように果皮や種と一緒に発酵をされます。40日間の醸し発酵の後、澱と共に3ヶ月間の熟成は大樽で行われます。最近のイタリアワインは、このように原点回避をするように醸造を戻しています。私がイタリアワインの飲み始めの頃は、以前からの方法に固執しているだけで、伝統を継承しているとは到底思えない状態にあったような気がします。しかし、80年代90年代そして、21世紀になり世界と戦えるワインに変化して来たなと、思っています。
飲み頃になっています。2年ぐらい後かなと、思っていましたが。やはりリリースされて短時間のコンディショニングで飲み頃を迎える方が売る方は楽です。
香りは輪郭がくっきりしたことで、香りの内容が解りやすくなっています。苦味がとても美味しく感じられます。ふっくらした酸と果実味はゆったりとしています。ちなみにワインのコメントは以下のように書いています。
「遅摘みされたマルヴァジーア ビアンカ ディ カンディア50%、マルヴァジーア デル ラツィオ40%、トレビアーノ10%を4000?のオークの大樽で40日間の醸し発酵の後、滓と共に大樽で3ヶ月間の熟成をされます。ゆったりした複雑なフローラルな香りに、ローストしたアーモンド、柑橘類、プラム、桃、ハーブの香り。押しの効いた鮮やかな酸、輪郭がくっきりした果実味は洗練されたフレッシュな味わいとスパイシーなアフターテイストがあります。」


メリーニ‐キアンティ サン ロレンツォ

2014-01-02 00:52:30 | ブログ
Photo_3 先回に引き続きキアンティです。とは言っても、このワインはハウス ワイン用で、抜栓価格が2500円です。比較する対象としては不適格なように思えますが。10年間エイジングしなければ抜栓するに足りないワインと3ヶ月間のコンディショニングで抜栓しても差し支えないワインの違いだと思っています。しかし、構成要素の複雑さが、即ち価格差になります。しかし、今の私は気持ちよく酔いを楽しんでいます。もう一つ、この10年間のタイムラグが問題です。1997年に10年先、30年先の趣向が違っていると、未来の評価はどうでもいいワインになってしまいます。ですから戦略が大事なのですが。先回のフォンテルトーリは個体差の点から見れば、はずしたかなと思っています。
最近私が感じているのは、キアンティは変わったなと、感じていることです。それは、ちっともスミレの香りがしないことです。酔ってきて、これ以上書けないので終了。

マッツェイ‐キアンティ クラッシコ カステッロ ディ フォンテルトーリ 1997

2014-01-01 01:31:42 | ブログ

Photo キアンティ クラッシコ カステッロ ディ フォンテルトーリ(Chiati Classico Castello di Fonterutoli)1997を抜栓しました。今回は示唆しぶりに飲みながら書いています。キアンティ クラッシコのワインは私なりの区分けがあります。フィレンツェの南側から始まる、サン カッシャーノ イン ヴァルディペーザと南端のカステルヌォーヴォ ベラルデンガ。その間は西側と東側で特徴が違うと私は考えています。西側に位置しているカステリーナ イン キアンティ地区は湧き出すような酸と端正なタンニンが特徴だと思っています。それはしっかりこのワインにも感じられます。10年間のエイジングをしたワインに感じられる熟成感は、甘草やクローブなどのスパイシーな香りに、いまだにフレッシュなフルーティーな香りを伴っています。酸は後味にじわじわと爽やかな柔らかさが舌の上で展開します。
去年は北海道フードマイスターの合格を3回目で手に入れました。1回目は完璧に答えたと思っていたのですが不合格。2回目は前回に答え合わせもしないで教本も問題も捨ててしまい、対策が立てられず水産の数字を度忘れして、あえなく撃沈。3回目は即答できなかった問題が5問、しかし、11問が不正解でしたが、合格することが出来ました。ちなみに合格率は20%。この認定試験は教本に書かれていることが問題の正解であることです。例えばユリ根に出題に3日以内に使い切るとあります。私は料理人であり、八百屋の倅です。市場ではオガ屑に入ったホールの状態とバラにされてパックされた状態のユリ根が流通しています。教本の中には3日以内に使い切りますとありますが。ホールの状態なら外側から剥がしていけば、春まで大丈夫です。ここが問題です。あくまでも教本が正解で、私の知識は通じないことにあります。この違いを理解していないと答えられないのです。八百屋さんや魚屋さんが、すんなり合格するとは限らないと思います。教本の解説と自身の経験と知識のすり合わせを、自己中心に考えないことが、いいかなと思います。
今、半分ほど飲み進んでいます。スグリ、ココア、クランベリー、オレンジピールの香りを、スパイシーな香りが奥底でしっかりと支えています。曖昧さの無い端正で遊び心のあるタンニン、相変わらず柔らかさが盛り上がる酸は、昨日食べたイチゴ(あまおう)の酸の中に甘さを感じました。31日35分より正月1時25分で終了。