新笠通信 奄美電信版

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投資家は政府の益に積極協力しますか

2010-03-03 07:08:32 | Diaries
なぜ 

「国債を大量に発行すると長期金利が上昇するので 無利子・非課税にして国債を中央銀行に引き受けさせると 金利の影響を気にすることなく 通貨を供給することができます。」

国債の日本銀行引き受けを国民投票によって決断しようではないか

とか

役人のみんな(公務員すべて)も国債を日銀に引き受けさせてもかまわないと思うよな?

というように問わないのかといえば

専門でない人々にとってみれば当然に回答に窮する議案、問いかけであって、ほとんどの人が明るくないことを知っていて有権者全員に自己責任をもとめることは、専門に経験を積んできた人材の使命放棄・怠慢でしかないからです。



国債金利が急激に上昇したというようなことは、通貨の寿命が見え隠れしだしたというような、破綻企業株式のように紙幣が紙くず同然になる危険性が急上昇したとするような、シグナルとなります。


無利子にして日銀引き受けを行うと長期金利が上昇しているはずの現実は隠蔽できるでしょうか?


1932年には朝鮮や満州を経営していたわけで、終戦にかけて、劇的に経済成長率の回復を示すことができた内地単体の経済がどのような要素に支えられていたのか、そして今後日銀引き受けがあるとしたらどのような要素が見せかけの経済指標を再現するのに欠けているかを検めておくことが必要です。


1929年世界恐慌以来の危機を国債の増発によってしのいでいたが、終戦という財政破綻(国家破綻)によってようやく清算処理のテーブルについたという記録が残っています。

全体は管財人を欲していた。管財人が現れるまでやめないと誓っていたのです。


ここから先は戦時国債の性格に切り替わっていますとするようなサインを現役閣僚が見せてしまいましたというようなことでなければよいことでしょう。

格付け、この人を信用してよいかどうかというようなことは上がるときは上がる、下がるときには下がるものであって、下がるのを見せたくないときにさまざまな工夫が凝らされてしまうものです。

金利の動向に注意するとはデフォルトの気配を読み取るということにもなります。

財政的に隠し事をできなくなったときに隠ぺい・改ざん工作や全体体制化、情報統制が急速に進行するものです。




我慢できずに不用意に大量供給されてしまった通貨を持ってきた人がこのお金でものを買いたい、他国通貨に両替したいとやってきたら、国債を乱発して刷った紙幣なのかどうかというのは投資家なら一目瞭然です。

1年後にはこの1万円は1,000円程度の価値に下落することもありえるほどずさんな通貨管理が行われている

と評価するので異常供給された通貨で物品交換や外国通貨への両替をしたいのであれば、交換率を大幅に変更しないのであれば取引に応じない

と決定します。


通貨管理の現場では、現時点の1万円を1年後に10,030円の価値のあるものにしようといった調節を試みることができます。


実際の需要にみあわない通貨供給がなされると、その時点に発行された国債は1年後には確かに10,030円で現金として返してもらえるとしても

1年前には現金1万円で買えていた物が現在は10万円分のお札がなければ買えなくなってしまっていた。


通貨管理者が1年後には10分の1の価値になってしまうような国債を確信犯的にさばいていた

というようなことを読むのが投資家です。


異常供給された通貨でいかに利益を出すかというように投資家なら誰もがこのような行動をとるといった傾向がみられてきます。


ばば抜きのジョーカーを誰が持っているか、どのように分布しているかが発覚するまでの間に、手持ちのジョーカーが値打ちのないことを知られていないうちに(証券価値が減損していないうちに)、価値の保証されている優良資産への交換を終了してしまうわけです。

ジョーカーが確定したらもう誰も手を出さない。交換に応じてくれなくなるわけです。

この銀行券・有価証券は誰もが認めるはずれ勝ち馬投票券(無価値の紙くず同然)となってしまうわけです。



過去数え切れないほどの戦争がずさんな財政政策をごまかすために繰り返されてきました。

戦争は戦犯が収拾つけられなくなった末に誰もが逆らえない状況をつくりだしてさらに隣人が逆らえなくするよう命じることで侵攻を連鎖させていきます。

戦争放棄の現代にどのような帳消しが試みられるのか予断を許さない状況は続いています。