toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「松雪先生は空を飛んだ」 白石一文

2023年02月06日 | 読書日記
今まで読んだ白石一文作品の中では一番良かった。けれど・・・。

最初は良く有る、舞台や登場人物が微妙に重なるけれど物語自体は独立している短編集の体裁で始まる。
どの話にも、空を飛べる人が登場するけれど、上巻の最終話でその謎が少し明かされる(ファンタジックな設定と言うことで論理的にに納得したわけじゃないよ)。

独立した短い物語は、この形式の短編集が大体そうであるように、上巻の終わりの方から徐々に一つの物語に収束して行き、下巻に入ってからは完全に一つの長編の謎解きミステリ小説に姿を変える(と言っても最大の謎の部分の設定はファンタジックなんだけど・・・)。

登場人物が多くて、しかも彼らが複雑に関係していてるうえ、主人公が頻繁に入れ替わるので段々分からなくなってくるし、ストーリ展開もそこそこ面白いんだけど主題とはあまり関係の無い話が続いたり、構成に凝り過ぎていて読んでいるうちに状況が分かってくるような書き方も有ったりで、最後の方はちょっと飽きてくる。

松雪先生に再開した後の展開もなんだかなぁ・・・ってところ。




2023.1.30
KADOKAWA(上下巻)
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「ママ」 神津凛子

2023年02月03日 | 読書日記
パパはできちゃった婚を前にして亡くなってしまい、ママ成美と二人だけで過ごすひかり。
二人の幸せな生活の中にインサートされる成美の監禁場面。
何が何だかさっぱり分からない展開が真ん中くらいで明らかになる。
そこからは異常性格者に監禁されそこから逃れようとする成美の物語になり、現実感が無くなりひたすら嫌な気分になる。
以降、救いようのない展開で落ち込むばかり。

ラストははっきり書かれていないけれど、ひかりの前にママが現れたという解釈で良いのかな?

伏線の張り方が上手いと思ったけれど、落ち込んでいるときには読まない方が良いかも。







2020.1.6
講談社
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「浮遊」 遠野遥

2023年02月02日 | 読書日記
結局何なの?‥という小説。
現実とゲームの世界が微妙にリンクしながらこの先どう言う展開になるんだろうと思いながら読んでいたら終わってしまった。





2023.1.30
河出書房新社
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「逆転のアリバイ」 香納諒一

2023年02月02日 | 読書日記
典型的な倒叙ミステリ。

二重の犯罪計画(フェルナンドに対しては三重)で、ストーリは面白いんだけど犯人がうかつ過ぎて、逆に心配になるほど。
ミステリ小説としてはどうなんだ。。
特に拳銃で撃った場合、撃たれたのか自分で撃ったのかは検死ですぐに明らかになるんじゃないだろうか?

あと、陽介が自宅で妻を殺して店に向かう時、車に乗ってすぐにエンジンをかけたのに、車の前に居た老人と犬が去るのを待ってエンジンをかけたってなっている。
目撃事案として割と重要な場面なのに単純な校正ミス。



2022.4.30
光文社
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「一朝の夢」 梶よう子

2023年02月01日 | 読書日記
シリーズ3巻を「菊花の仇討ち」「夢の花、咲く」そして本作と逆順に読んでしまった。

もし本作を最初に読んだら、このシリーズはそれ以上読まなかったと思う。
歴史に全く興味の無い私には背景となる幕末のことが理解できず、大勢の登場人物や幕府と色んな藩との関係もサッパリなので何が何やら・・・・。




2008.6.25
文藝春秋
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