岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

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鎌倉山を歩む歌:尾崎左永子の短歌

2022年11月12日 21時04分15秒 | 尾崎左永子(長澤一作・川島喜代詩)の短歌を読む
・影のごと桜散りくる夕ぐれの鎌倉山を歩みゆきたり
「尾崎左永子八十八歌」所収。2015年に開催された「色紙展」への出品作品。その段階での代表歌である。

 「美しい叙景歌」難解な言葉を使わずに「美しい世界」を表現した。初句、二区に寂しさが漂う。時刻は「捨象」されている。佐藤佐太郎の言う「表現の限定」、作者の言う「言葉のそぎ落とし」。感動の中心を絞っている。

 作者の「美的感覚」を表現した作品だ。

 下の句への転換が「序破急」の「破」・「起承転結」の「転」である。



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