岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

花カンナの歌:尾崎左永子の短歌

2022年09月21日 23時11分54秒 | 尾崎左永子(長澤一作・川島喜代詩)の短歌を読む
・秋たけて炎のごとき花カンナ咲たればひと日炎のこころ

「星座空間」所有。

 「NHK歌壇」の番組では「短歌平成12年10月号」と紹介されていた。そののち「星座空間」に収められた。この歌集は「緊張感があって」と作者が最も気にいっている歌集だ。

 場所が「捨象」されている。佐藤佐太郎の「表現の限定」、作者の言う「言葉の削ぎ落し」。「感動の中心を絞る」のが行き届いている。

 また、花カンナの鮮明な色が思い浮かぶ。「印象鮮明なるがよし」と言ったのは斎藤茂吉。

 斎藤茂吉、佐藤佐太郎を引き継ぎながら、尾崎左永子は独自性を鮮明にだせた。そんなことを考えさせられる一首である。




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