岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

立春の歌:尾崎左永子の短歌

2022年11月27日 00時06分51秒 | 尾崎左永子(長澤一作・川島喜代詩)の短歌を読む
・立春の日を浴みゐたり目に見えぬ花を心に蓄ふるごと
「尾崎左永子八十八歌」所収。2015年に開催された「色紙展」の出品作。この段階での代表歌だ。

「目にみえぬ花」とはなにか。「個別具体的」な花の名は「捨象」されている。佐藤佐太郎の言う「表現の限定」、作者の言う「言葉の削ぎ落し」。
 「目に見えぬ花を心に蓄える」という表現は幻想的だ。「幻想歌」と名づけようか。
 佐藤佐太郎に学びながら、全く異なる「感受」。これが作者の独自性だ。




最新の画像もっと見る