岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

戦時には防空壕になるべしと思いてわれは地下駅に立つ

2009年11月03日 22時12分19秒 | 岩田亨の作品紹介
東京メトロ(旧:営団地下鉄)半蔵門線の永田町駅は地下3階にある。といっても地下2階との高低差は30メートルほどもあるから、実質は地下5階くらいに相当するだろう。

 とてつもなく長いエスカレーターがある。地下を走る下水道などを避けているのだろう。その駅を利用しているとき、ふと脳裏をよぎったのは、「防空壕としては最適だ」ということ。SF映画の一場面も念頭にあった。

 短歌を詠むのに大きな感動はなくてもいい。ちょっとした感動・心の動き・連想があればいい。そんなことを思った一首だった。

 歌集「夜の林檎」にも収録したが、のちに歌歴の長い人から「発想がユニークだ」と手紙を頂いた。自分ではそう変わった発想ではないと思っていたのだが、個性とはそのようなものかも知れない。




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