プロジェクト「詩人の聲」岩田亨公演(28回目)
於)Unica Gajjry 1月7日
「(語り)天童大人プロデュース『詩人の聲』28回目の参加です。本日は御来場頂き有難うございました。
プロジェクト、新年の口火を切る公演です。新たな年を迎えましたので、冬や年越しに因んだ作品から読んで行きたいと思います。1時間宜しくお願いします。」
「新たなる年」34首詠
・漢方の霊薬として屠蘇を飲む術後間もなきこの年の瀬に
・記憶にも補正やあらんこの春に思い出ずるは皆美しき
僕は新年を祝うという挨拶歌、儀式歌は詠まない。短歌を始めて以来の作品をすべて見返してこの2首を含んだ4首を探し出した。あとは冬に因んだ作品。
「君の手のひら」50首詠
・ここ2回の公演で読んでいる。そのたびに手を入れているのだが、徐々に完成に近づいている。聴衆にも好評だ。「素直な気持ちが出ている」という感想を頂いた。
「聲の力」7首詠
第4歌集の主題に関する連作。歌集のためのかきおろし。
「祈り」8首詠
・ 第4歌集のためのかきおろし。「短歌で肉親の死のフィクションを許容するかどうか」の論争への一石。正確には「生存している母の死」という言葉を使った作品。象徴詩の表現方法を試してみた。
「マタギの爺」8首詠 「島の娘」7首詠
・ひっそりと壁にかかれる猟銃を振り返る爺の視線鋭し
人物伝の試み。実在の人物の生き方を表現した。「島の娘」は短歌7首で一連の定形詩になるように試みた。
「ハチ公前」7首詠 「議事堂周辺」7首詠 「火祭り」6首詠
・「短歌」「星座」「うた新聞」に発表した社会詠の実験作。政治状況がこうなっているので一つの問題提起になるだろう。
「光幾筋」「太陽の輪郭」「海静かなり」
・「星座」に発表した作品群。公演に」かけながら手をいれている。
「(語り)今日は相聞を聞きに来たかたが多いので、もう一度ゆっくり読みます。」
今回の公演までに自覚できた読み方の弱点。
「語尾がハッキリしない」「ブレーキが掛けられない」「肩に力がはいる」。これは僕の性格の弱点だけに意識して変えていきたい。
翌日の朝は体が痛んだ。だが喉への負担は全く感じない。一つの進歩だろう。今回は読み方を根本的に変えた。短歌は5句31音の定型があるだけに棒読みに成り易い。何とかしようと思っていたが、この読み方でしばらくやってみようと思う。