岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

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「国府弘子、叶正子(サーカス)デュオ」報告

2014年03月05日 23時59分59秒 | 短歌の周辺
ひな祭りスペシャルナイト  「国府弘子、叶正子デュオ」於)音倉(下北沢)


 このライブは、ジャズピアニストの国府弘子と「ミスターサマータイム」で一世を風靡した「サーカス」のヴォーカル、叶正子のデュオだった。

 ライブは、二部構成だった。

 第一部は、国府弘子のピアノと叶正子のヴォーカルで様々な曲が演奏された。「スカボローフェアー」から、クラシックのナンバーまで幅広い選曲だった。会場の「音倉」は下北沢のライブハウス。庄野真代がオーナーだ。観客は、国府弘子のファンと、「サーカス」のファンがいた。国府弘子は、和太鼓、日本民謡との共演もしていて、今回はどうなるかと思いつつ聞いていた。国府弘子の演奏力は幅広い。ジャズ、クラシック、ポップスとジャンルを問わずに演奏する。

 そして毎回感じるのは「プロ意識」の強さである。国府のフェイスブックによると、彼女は当日、ぎっくり腰だった。こういうコンディションの悪いときを、どうしのぐかにも注目した。第一部が始まって3曲目、国府弘子がマイクを持った。

 「ぎっくり腰で力の入れ方がいつもと番う。高いキーや、低いキーを演奏するときは、体ごと位置を移動させる。」

 と言うのだ。数曲弾いただけで、当日のコンディションに合った演奏をするとは、驚いた。


 第二部は、国府弘子の代表曲のソロ演奏、叶正子の「ミスターサマータイム」と、二人の「顔」を全面に見せるところから始まった。「サーカス」は新メンバーを加えて、一周年になる。その新メンバーの男性ヴォーカルが飛び入りではいったコーラス、ライブハウスのオーナーの庄野真代が加わったコーラスと、多彩な選曲、演出だった。

 この第二部のトークで、音楽業界の「内幕」も披露された。叶正子と庄野真代は、ヤマハ音楽の「ヴォーカル育成」の先輩と後輩。国府弘子もヤマハ音楽に所属していたことがある。三人の繋がりはおそらくこの辺りにあるのだろう。そして「サーカス」の新メンバー(男性ヴォーカルで、済んだボーイソプラノ)は国府弘子のマネージャーの紹介で「サーカス」のオーディションを受けたという。国府弘子のマネージャーが彼を知ったのは、ほかのライブハウスのオーナーからの推薦があったという。

 なるほど音楽プロダクションとライブハウスは、興行主であり、ミュウジシャンの養成機関なのだ。

 歌壇に於ける「結社」と「短歌ジャーナリズム」の役割を担っているらしい。


 国府弘子のピアノ、叶正子、庄野真代の歌声を聴けて、三倍得をした心地で家路についた。




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