まだまだベタベタな凪のコンディションが続いてますやんばるです。
いやー暑い。
大気不安定なようで、沖縄島のあちこちでスコールが降ったり竜巻が発生したりしてるみたい。
ですが、当方は雨にももちろん竜巻にも出会わず、本日も極上の凪で、水深0mから楽しめるダイビング三昧な一日に。
何でもここ最近の沖縄島の暑さは、7月下旬並みなのだとか。
そう聞くと、そんなに暑くないのかも…って思いがちですが、沖縄地方の夏はじつは7月下旬が最も暑い時期なのです。
って気象予報士のお姉さんがいってました。
つまり真夏がずーーっと続いてるって状態なんでしょうか。
もっとも、日中の長さは徐々に短く感じられるようになってるこの頃ですが。
風はゆる~い南。晴れのち曇りがち。
〈ハタ科ハタ亜科マハタ属シロブチハタ(Epinephelus maculatus) 14年7月31日 沖縄島山川〉
画像は幼魚。
学名種小名は『斑点のある、斑の』の意味。
成魚は黒色円形班が目に付く感じですが、幼魚では白斑の方が目立つ感じです。
南風の強い日が続いてますやんばるです。
で、もちろん半島北側のポイントでダイビング。
潜ってる最中は強い陽光で心地良い感じ。
潜り終わって器材を洗い出すと雨が…。
洗う前から塩分が落ちていって、良いタイミングの雨のようでもあり。
でも時間と共に雨は強まる一方で、雷まで鳴り出してすっかりびしょ濡れに…。
ここまでいくとタイミングが良いのか悪いのか微妙な感じ。
まあ、最終的には綺麗な虹が見られたりしたのですが。
風は強い南~南西。晴れのち雨。
〈ハタ科ハナダイ亜科ナガハナダイ属カシワハナダイ(pseudanthias venator) 14年7月3日 沖縄島安和〉
画像は幼魚。
学名種小名は『狩人』の意。
まだ幼いけどハンターなやつです…。
秋晴れなのか残暑なのか…微妙な感じの沖縄島です。
まあとにかく晴天の日が続いてます。
海もまずまずのコンディション。
水温はゆるやか~に下がり始めてますが、インターバルで十分以上に熱を取り戻すことのできるこの頃です。
風は北東。晴天。
〈ハタ科ハナダイ亜科ナガハナダイ属ハナゴイ(Pseudanthias pascalus) 12年8月12日 沖縄島崎山〉
画像は幼魚。
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「綺麗な紫ね」
僕の肩越しにモニターを覗き込み、彼女が言う。
「そう。鮮やかな、あるいは艶やかな紫だね」
画像を見つめたまま、僕は頷く。
斜めに上昇する一瞬を切り取られた魚は、何処を目指しているのだろう。
「この紫はパープルかしら? バイオレットかしら?」
「さあ…? どう違うの?」
「パープルは赤みの強い紫。京紫ともいう。バイオレットは青みの強い紫。江戸紫ともいわれるわ。あなたならどちらを選ぶ?」
「僕ならパープルかな…」
「どうして?」
「う~ん、何となく。この子は幼魚で、ハナダイ亜科は雌性先熟だからまず女の子になる。女の子から赤。あるいは艶やかな女の子→舞妓→京都→京紫→パープル、って感じかな」
「連想ゲームね。でも将来男になるかもしれないんでしょう?」
「まあ、そうだけど…。君は?」
「じゃあ、私はバイオレット」
「どうして?」
「この画像を見てると、上昇するこの子はこのあと放物線軌道を描きそうに思えるの。放物線軌道といえばニュートン力学。ニュートン力学といえばアイザック・ニュートン。アイザック・ニュートンは虹の7色を定義した人物でもあるの。そして虹の紫は、バイオレットだから」
「じゃあ君は、力学的にバイオレットを選ぶんだ?」
「そう、力学的にバイオレットを選ぶの。ところで、この魚は群れるの?」
「うん。幼魚も成魚も群れで泳ぐよ」
「それなら、どちらの紫であっても似合っているわ」
「どうして?」
「もともと紫は植物のこと。群生する植物で、その名前は『群れて咲く』が語源だといわれているわ」
「確かに…、水中で群れ泳ぐ姿は咲きほこる花のように思えたりするよ。紫を纏い踊る花やかな女の子達ってところかな」
「でもね、紫の花は白いの。紫色は根の色なのよ」
振り向くと、彼女はイタズラっぽく微笑んでいた。
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なんてね…。
寒いー。ハッキリ冬な本日の沖縄島です。
空模様もドンヨリ系。なんでも沖縄県は日照不足状態なんだとか。
昨年の11月27日~1月24日までの約二ヶ月間の日照時間は、平年の43%だったそう。
もっと光を…って感じのこの頃です。
風は北。曇。
〈ハタ科ハナダイ亜科ナガハナダイ属キンギョハナダイ(pseudanthias squamipinnis) 12年1月3日 沖縄島安和グスク〉
当地ではほとんどどこでも普通に出会える本種。
にもかかわらず、被写体に選ばれやすい印象が…。
鮮やかな体色のおかげかな。
和名にはタイの文字があるけれどもちろんタイ科ではなく、キンギョがついててもコイ科フナ属でもなく、ハタ科の魚。
といってもハタ感はまったくないハナダイ亜科所属。
ユカタハタの幼魚なんかと比べると、類似性があるような気もしないでもないですが……。まあ、その程度。
ちなみにそのユカタハタ属のバーミリオンシーバスが、本種の天敵なんだとか。
キンギョに似ているからキンギョハナダイの和名を持つ本種ですが、英名は複数持っていまして、その中には『lyretail anthias』なんて名も…。
竪琴のような尾のハナダイという意味ですが、どうでしょう?
竪琴に見えますか?
次に出会ったときには、耳を澄ましてみましょうか。
綺麗な音色が聞こえる気がするかも…。
南寄りの風で、過ごしやすい日になった本日の沖縄島です。
日差しも程良く、エキジット後に風に吹かれててものんびりできる感じでした。
風は南。晴れのち曇、のちにわか雨。
〈ハタ科ハナダイ亜科ナガハナダイ属スミレナガハナダイ(Pseudanthias pleurotaenia) 11年12月7日 沖縄島ホーシュー〉
画像は雄個体。
当地では、深所の定番ハナダイ。
でも、気がつくととりあえず雌個体ばかりを被写体に選んでたり…。
別に女好きというわけではありません。
まあ雌のほうが圧倒的に数が多いせいもありますが、なんというか力負けしそうな感じがしたりもして……。
雌性先熟で、雄になると多数の雌を抱える群、つまりはハレムを形成する本種。
ファインダーから覗いた雄は『男』っていうよりは『漢』って感じ。
ファインダー越しに目が合うと、
『俺は全力でオトコやってるぜ。おまえのほうはどうだ?』
なんて、腹鰭の真紅を誇らしげに見せながら問われているような気がしたり…。