Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

いろくず(コクテンニセヘビギンポ)

2020-10-06 20:09:33 | ヘビギンポ科

陽光はサンサン、風はやや強め…。過ごしやすい感じだった本日のやんばるです。

台風14号はまだ暴風域を持たず、予報円も大きくて、どのくらい沖縄島に影響するのかよく分からない状況です。

明日には暴風域が出来そうですが、沖縄島は暴風域には入らないように思えます。

沖縄島への最接近は8日の後半辺りのようで、強風域には入りそう。

明日の後半からは波が高まっていく予報です。

風は北~北東。晴れ。

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『目から鱗がおちる』

これまで見過ごしていたことを発見したり、以前から不思議に思っていた疑問が解消されたり、人生観に影響するほどの大きな気づきを得たときなどにも使う慣用句です。

この鱗、どんな魚の鱗でしょうか?

いやもちろん、魚種までは解りません。しかし海の魚ではなく、川の魚の鱗なのだとか。

『目から鱗』の由来は新約聖書の『サウロの回心』というエピソードに出てくるフレーズなのだそう。

ざっくり言うと、サウロという人物が旅の途中で強い光で視力を失うのですが、キリスト教徒の祈りによって『目から鱗が落ちて』また視力を取り戻した、という感じの故事に因んでいるのだとか。

このときサウロが旅していたのは、海から80km内陸部で、海抜が680mという高地であったことから、この鱗は川魚の鱗だろうと考えられているのだそうです。

ところでなぜ目に鱗が入ったのでしょう? その鱗、自分で取り出せなかったのでしょうか?

『うろこ』という言葉。その語源は『いろくず』なのだとか。

『いろ』とはざらざらした細かいものの意味で、『くず』は『屑』、すなわち物のかけらの意味で、『こ』は『小』の意味なのだそう。

つまり『ざらざらした小さくて細かなかけら』という感じでしょうか。

この『いろくず』が平安時代に俗的な表現で『いろこ』と併用されるようになり、それが『うろこ』に変化したのだとか。

魚を表す『いを』が『うを』に変化したり、『いごく』が『うごく(動く)』に変化したり、『い』が『う』になる音変化は少なからずあったようです。

そういえば僕の実家の地方では、ご年配の方々が「いごく」って言葉を普通に使ってましたけど、あれは平安時代の名残りだったのかな…。

■■

さて…

〈ヘビギンポ科ニセヘビギンポ属コクテンニセヘビギンポ Norfolkia brachylepis 20年8月17日 沖縄島安和〉

学名種小名は『短い鱗の』の意味。

鱗って、長い短いというスケール感でしょうか…。

 

 

コメント
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