*ウサギのお部屋*

日記・レビューなどなど。
最新日記は数日後に非公開にします。

モンゴメリ「アンの娘リラ」

2021年08月17日 | 
 
1921
原題;イングルサイド(炉辺荘)のリラ
ちょうど100年前か・・・。
これは諸説あるが、私はアン・ブックスの最終巻と思ってる。
アンの末娘のリラが主人公であり、娘は母親のそれとは全く違う青春時代を過ごすことになる。
1918に終わったばかりの戦争のことだから、フレッシュなときに書かれているんだな。

前作の最後に不吉な予感のようにちょっとあった、笛吹きの話。
そんな笛吹きの男についていくようにして、若者が戦地へ向かうのだった。
残された女性や親たちが新聞やなんかで戦況を知り一喜一憂するのは、今も同じ感じね?
青春を謳歌するはずだった年月で強制的に成長していく少女たち。

感動的な話は、忠犬ハチ公。
アンの長男が出征したときに、駅へ見送りに行ったのだけど、犬だけはどうしても駅から離れなかった。
全ての汽車を出迎えて、飼い主が戻るのを待っていた。
二男が戦死したときは一晩中遠吠えしていたけど、長男が行方不明になったときは鳴かなかった。
そして、ついに、戦争が終わって、待ちかねた人が帰ってくる。この話が軸になっているね。

今も戦争中だから、なかなか参考になるね。。
新聞やメディアに一喜一憂するとか、それしか話題がないとか、似てるね。
自らわくを打ちに行く人が、戦地に向かう人と重なるな。そう思うと、実は崇高な行為なのかもしれないとも思ったりして。私はしないけどね。←反戦活動??