小渕優子議員は小渕恵三元首相の娘ですが、結婚して姓を変えていません。これは明治31年以来の一夫一婦制の家制度に続く昭和22年の(妻の姓を選べる)夫婦同氏制度を利用したものでしょう。女性家長と言えますが、一夫一婦制で男女平等を前提に親から家を相続した例と言えます。一夫一婦制だと男子が生まれない確率も高く、男系継承は危うくなりますから、女性家長を認めるのが筋な訳ですが(「遠くの親戚より我が娘」と言えましょう)、日本は夫婦別氏制度から夫婦同氏制度に移行したとも言えます。これを元に戻すべきかですが、伝統的な夫婦別氏制度では女性家長は存在し得ない訳ですね。男系の家名を名乗る訳ですから。これは男女平等の理念に反するでしょう。
天皇家は神武天皇以来男系を維持してきましたが、女性家長は存在していました。元は双系的な家制度だったと考えられており(「ヒメヒコ制」、妻問婚と女性の子供の養育)、大陸の影響で男系が絶対視されるようになっていったようです。良く知られるように皇祖神は女性でもあります。とするならば、男女平等の世の中で、女性家長を認めるのも当然の流れであり、国民はそうなっています。後は皇室が国民にあわせて女性家長を認めるだけなんですね。元々女性天皇はありましたから、この意味で伝統を変えた訳ではありません。
日本では東北地方に姉家督(第一子でかつ女子が家督を相続すること)もありました。家父長制に呑み込まれた訳ですが、地方でのこととは言え、日本で女性家長は有り得たのだということです。
イギリス王室でも女王(女性家長)は有り得ます。ただ、姓は夫の姓に変わります。これでは万世一系の家系は維持できません。日本では婿養子の影響でもあったか、妻の氏を名乗れるようになっている訳ですね。
今の日本の皇室は存続の危機です。皇室は日本国の象徴でもありますから、国民の制度に近づけ、女性家長=女性宮家も認めるべきではないかと私は思います。女性天皇は元々有り得た訳ですから。男系かもしれませんが、あまりにも遠い他人同然の親戚を家長にするために女性天皇を否定するのはアナクロニズムが過ぎるのではないでしょうか。男系を主張している方々だって、最後の当主が鎌倉時代(第93代後伏見天皇:1298~1301年)に遡る「親戚」に自分の家を継がせますか?娘がいるのに?
実は令和の世も旧習を捨てて成立しています。生前譲位ですが、本来譲位後の上皇は治天の君になることもあって、権威が高かったのです。でも現在の上皇は隠居されていて、家長は天皇陛下であると考えられます。上皇陛下は天皇としての仕事を重んじられており、高齢であるがゆえに引退した訳ですが、これは現代の高齢化社会の問題と軌を一にすると言えるでしょう。老人になっても死ぬまで家長であるというより、仕事が出来なくなる前に家長を子供(親戚)に譲るという訳です。
日本の皇室は神武天皇以来だから価値があります。しかし何でも昔のままとはなりません。現皇室を守らず、新皇室を創出することに私は反対ですが、それはおいておいても一夫一婦制度のような現代の慣習に適合する必要はあるでしょう。完全長子優先制度は日本の皇室文化をあまりにも変えてしまうと私は思いますが(家を(近い親戚の)男子に継がせる制度は可能な限り維持していいと思いますが)、家を継ごうという(氏上になろうという)女性皇族が現れてもいいと思う訳です(勿論、女性皇族の意志に反して、それを行うことはできませんが、確かめてみるべきでしょう)。なおこの問題は養子では解決しません。赤の他人を養子にして万世一系が実質的に崩れる自体になりかねないからですし、我が娘がいて、自分の家を遥か遠い親戚に継がせることが有り得ないからですが、同じ氏の近い親戚に氏上を継がせることは有り得ていいと思う訳です。兎に角、旧官家は同じ氏というには、あまりに遠い親戚になってしまいましたし、久しく別の氏を名乗っています。
天皇家は神武天皇以来男系を維持してきましたが、女性家長は存在していました。元は双系的な家制度だったと考えられており(「ヒメヒコ制」、妻問婚と女性の子供の養育)、大陸の影響で男系が絶対視されるようになっていったようです。良く知られるように皇祖神は女性でもあります。とするならば、男女平等の世の中で、女性家長を認めるのも当然の流れであり、国民はそうなっています。後は皇室が国民にあわせて女性家長を認めるだけなんですね。元々女性天皇はありましたから、この意味で伝統を変えた訳ではありません。
日本では東北地方に姉家督(第一子でかつ女子が家督を相続すること)もありました。家父長制に呑み込まれた訳ですが、地方でのこととは言え、日本で女性家長は有り得たのだということです。
イギリス王室でも女王(女性家長)は有り得ます。ただ、姓は夫の姓に変わります。これでは万世一系の家系は維持できません。日本では婿養子の影響でもあったか、妻の氏を名乗れるようになっている訳ですね。
今の日本の皇室は存続の危機です。皇室は日本国の象徴でもありますから、国民の制度に近づけ、女性家長=女性宮家も認めるべきではないかと私は思います。女性天皇は元々有り得た訳ですから。男系かもしれませんが、あまりにも遠い他人同然の親戚を家長にするために女性天皇を否定するのはアナクロニズムが過ぎるのではないでしょうか。男系を主張している方々だって、最後の当主が鎌倉時代(第93代後伏見天皇:1298~1301年)に遡る「親戚」に自分の家を継がせますか?娘がいるのに?
実は令和の世も旧習を捨てて成立しています。生前譲位ですが、本来譲位後の上皇は治天の君になることもあって、権威が高かったのです。でも現在の上皇は隠居されていて、家長は天皇陛下であると考えられます。上皇陛下は天皇としての仕事を重んじられており、高齢であるがゆえに引退した訳ですが、これは現代の高齢化社会の問題と軌を一にすると言えるでしょう。老人になっても死ぬまで家長であるというより、仕事が出来なくなる前に家長を子供(親戚)に譲るという訳です。
日本の皇室は神武天皇以来だから価値があります。しかし何でも昔のままとはなりません。現皇室を守らず、新皇室を創出することに私は反対ですが、それはおいておいても一夫一婦制度のような現代の慣習に適合する必要はあるでしょう。完全長子優先制度は日本の皇室文化をあまりにも変えてしまうと私は思いますが(家を(近い親戚の)男子に継がせる制度は可能な限り維持していいと思いますが)、家を継ごうという(氏上になろうという)女性皇族が現れてもいいと思う訳です(勿論、女性皇族の意志に反して、それを行うことはできませんが、確かめてみるべきでしょう)。なおこの問題は養子では解決しません。赤の他人を養子にして万世一系が実質的に崩れる自体になりかねないからですし、我が娘がいて、自分の家を遥か遠い親戚に継がせることが有り得ないからですが、同じ氏の近い親戚に氏上を継がせることは有り得ていいと思う訳です。兎に角、旧官家は同じ氏というには、あまりに遠い親戚になってしまいましたし、久しく別の氏を名乗っています。