観測にまつわる問題

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ウクライナはまずは押し返せ

2024-11-13 02:56:13 | 外交安全保障
EU ウクライナに砲弾98万発以上供与 予定より遅れも支援強化へ(NHK 2024年11月12日)

>アメリカとヨーロッパ諸国を合わせたウクライナ向けの砲弾の生産能力は年間120万発だとした一方、ロシアの生産能力については年間およそ300万発だとしていて、ロシア側が大きく上回っている

・・・これがウクライナ劣勢の原因の可能性もありますね。

ロシア領内の軍事基地を叩く選択肢の検討も良いと思いますが、軍事基地は一般に抗堪性を高めており、重要施設は民間にカモフラージュしているとも考えられます。ロシアが民間を狙うのは、軍事基地を叩くことが効率が必ずしも良くないと考えている可能性もあります。

いずれにせよ、ウクライナがドローンをモスクワに飛ばすのは、前線に投入すると迎撃されるからでしょうし、つまり消耗戦/総力戦を回避して起死回生の逆転劇の道を探すまで追い込まれています。しかし正攻法で負けて奇策で勝つのは中々難しいでしょうから(クルスク侵攻も今思えば一発逆転狙いでしょう。負けが込んだギャンブラーみたいになっています)、正攻法で負けないよう支援が必要と思います。

砲弾の増産に必要な原材料は十分過ぎるほどある、問題は工作機械の入手性(航空万能論 2023.03.6)

>中国資本に買収された欧州の火薬企業も「半年ほど前から欧米企業に発射薬を供給しなくなった」とDieWelt紙が報じている

・・・これが事実としたら、日本がロシアに甘いのと裏返しかもしれませんが、欧米は中国に甘い/期待し過ぎです。

ロシア報道官 軍事侵攻や和平条件など “譲歩なし”姿勢を強調(NHK 2024年11月9日)

やはりウクライナを消す気ですね。「キエフ」はどうしても譲れないのでしょう。この状況下で停戦はウクラナイナ滅亡の前準備になると予想されます。トランプ政権を筆頭とするNATO諸国が防衛ラインを何処に設定する気かで、ウクライナ(とモルドバ)の運命が決まりそうです。

ロシア(欧州方面)に対するNATO諸国がウクライナを見捨てないのであれば、戦況からロシア領内の軍事基地を攻撃する等のカードを切る必要がありそうです。ウクライナ支持色が強いバイデン政権がこれらのカードを切らなかった理由が明らかではなく、外部からは何とも言い難い所があります。

この問題でアジアに関わる新要素は北朝鮮ファクターですが、韓国も政権の支持率が低く、犠牲を伴う思い切った支援を実施し難い状況にあると考えられます。西側のアジアの大国の日本も政治が混迷していて、アジアですら思い切った政策は採り難い状況であり、それが直近で解消する見込みはありません。

というか、トランプさんはNATOが嫌いという話も。第一次トランプ政権の日米同盟の感じでは、同盟国を守らないというタイプではなく、交渉重視なんだろうとは思うのですが、欧州は五月蠅いことをいう連中と思っているのでしょうか?ただそういう話は別として、ウクライナを滅亡させる(見捨てる)なら、NATOを防衛ラインにするしかありません。多分、ウクライナを見捨てるつもりはなく、プーチン大統領と交渉して、停戦という成果を出すことに関心が深いだけだと思うのですが。いずれにせよ、その前提として、プーチン大統領にはこれ以上の戦闘は無駄/逆効果と思わせる必要があります。何か高飛車な(私にはそう見える)ゼレンスキー大統領を見ていると中々そうは見えませんが、ウクライナは劣勢であるということを再確認して、原因を分析し、対策を打たないと危ういんだろうと思います。

「ウクライナはまずは押し返せ」という話なんですが、恐らくウクライナは全土奪還の目標が高過ぎて、そこから逆算して作戦を立てているから、直ぐに奇策に走って危ういんだろうと思います。ロシアは核という切り札も残しています(どう考えてもウクライナがロシアを追い込むのはもはや無理筋です)。停戦はウクライナの意志によるというのも事実です。全土奪還の目標を我々がどうこう出来る訳でもありません。しかし負けが込んでいるギャンブラーの冒険に我々が無理につきあう道理もありません。現実的な目標に設定し直してくれれば、作戦も立て易く、支援もし易いと思うんですけどね。

国内世論がそれを許さないのは分かるんですが、やっぱり戦線膠着した時点で日露戦争の終わり方(ポーツマス条約で日比谷焼き討ち事件)を想起したのは、自分でも気味悪いくらい予想が当たってる感じですね(ウクライナが望み通り勝つなら、勿論それに越したことは無いんですけどね)(滅亡する方向に予想が外れないことを祈ります)。ポーツマス条約の時のアメリカ大統領も共和党の(後に進歩党を創設していますが)セオドア・ルーズベルトでした(ノーベル平和賞を受賞)。問題は今度はロシア皇帝が勝つまで(全土を取るまで)諦めないかもしれないという情勢なんですが・・・。ただ無理に止めさせても、ウクライナが「満州事変」を起こすかもしれないねという気はします。何ともいやはや平和への道は遠い。

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