白馬大池が見えたところから、白馬大池山荘までは何気に遠い。
目の前に山荘が見えているのに、なかなか到達しないのだ。
また、岩がゴロゴロしていて非常に歩きにくい。
へとへとになりながら、ようやく山荘の裏手まで来ることができた。
この時、実は密かに涙ぐんでいた。
テント場はすでにいっぱいの状態だったが、なんとか場所を確保。
夕方までテントの前でダラダラすることにした。
あまりにも日差しが強すぎるので、マットの端をテントにのっけ、残りを頭にかぶり日をよける。
日焼け止めを塗っていたにもかかわらず、肌は真っ赤。
見事に、半袖ガテン焼けになってしまった・・・。
夕方になり、だんだんと涼しくなってきたので、周辺を散策することにした。
池周辺はまだ果実になっていないチングルマがたくさん咲いていた。
花から果実になるちょうど中間?という状態のものもあった。
父の言っていた通り、高山植物がたくさん咲く綺麗な所だった。
しかし、一番興味のあった“のびのび”がそれほど感じられない。
そんなに大げさなこと言う父ではないはずなのに・・・。
しかしそれは明日わかることになる。
辺りが暗くなる前に夕食タイム。
久々のテント泊で食欲がないかもしれないと予想し、食欲が無くても少しでも食べられるようにとカレーを持ってきた。
しかし予想とは裏腹に、なかなかの食欲で、ぺロッとたいらげてしまった。
20:00前にはテントに入りうとうとゴロゴロしていた。
がっ!
近くに高校生ぐらいの年の集団(ワンゲル部か?)が、いつまでたっても騒いでいて、うるさくて眠れない。
確か、引率の先生もいたはずなのだが、なぜ注意しないのだろうか。
そして・・・なんとやつらは夜中まで騒いでいたのだ。
おまけに、水場で油ものの食器も洗っていた。しかも排水溝には残飯のおまけつき。
山であんなにマナーの悪い人がいるもんなのか?
翌日判明したのだが、そのグループの一人の男の子は、前の年に白馬大池山荘でバイトをしていたらしい。
そんな子が、そんなんでいいのか?
そして翌朝、隣のテントのおじさんのいびきで目を覚ました。
耳栓をしていたのに・・・。
思っていたより、調子が良かったので、栂池に戻る前に小蓮華山方面に行ってみることにした。
テントはそのままにし、食料と水だけを持ってゆっくりと登ることにした。
(つづく)