あの子が、この子の支えになっている(その4)
《「守り」について メモa 》
何が守りか。
《こどもを、単に守られる存在にしちゃったら、ほんとうに弱々しくなっちゃうよね。
たとえばかぜだって、ひくことで体もしんどさを覚えて、何度目かになれば慣れてきて不安感が減ってくる。……
ある程度の年齢になっていたら、危険を避けようと守るのではなく、こどもも考える主体になる。
親の不安もこどもの不安もおたがいにひきうけあって、いっしょに解決していくことが大切だと思います。》
(『みまもることば』石川憲彦 ジャパンマシニスト社)
◇
《…二~三歳なら自分でできるようになってほめてあげれば喜ぶのに対して、10歳ぐらいになってくると、ひそかになしとげてひそかに満足したくなる。
そんなもの、誰かに見られたくもなければほめられたくもないんです。
……なのに、いつも大人の目があって、いわばスポットライトをいくつも浴びている状態でいると、だんだんに負担が積もってくる。》
(同上)
◇
大人が、何かにぶつかったとき、子どもに何か教えたくなったり、何かできるようにさせることで安心を得ようと思った時にはいちど立ち止った方がいい。
焦ったり、説得しようと試みたり、次の解決策を探したりと、急いで動かないで、ほんとうは何が起こっているのかを、ゆっくりと見る。
子どもになにが起こっているのか。
子どものまわりでなにが起こっているのか。
大人の気持ちの中になにが起こっているのか。
その状況自体と落ち着いてむきあってみる。
そして、自分の立場を離れて、こどもの立場から考え直してみる。
◇
《自己肯定感は、自己だけで決定できる代物ではありません。
自己肯定感とは、自己の肯定ではなく、関係の肯定から生じるものです。》
(同上)
最新の画像もっと見る
最近の「石川憲彦」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
- ようこそ就園・就学相談会へ(471)
- 就学相談・いろはカルタ(60)
- 手をかすように知恵をかすこと(28)
- 0点でも高校へ(395)
- 手をかりるように知恵をかりること(60)
- 8才の子ども(161)
- 普通学級の介助の専門性(54)
- 医療的ケアと普通学級(90)
- ホームN通信(103)
- 石川憲彦(36)
- 特別支援教育からの転校・転籍(48)
- 分けられること(67)
- ふつう学級の良さは学校を終えてからの方がよくわかる(14)
- 膨大な量の観察学習(32)
- ≪通級≫を考えるために(15)
- 誰かのまなざしを通して人をみること(133)
- この子がさびしくないように(86)
- こだわりの溶ける時間(58)
- 『みつこさんの右手』と三つの守り(21)
- やっちゃんがいく&Naoちゃん+なっち(50)
- 感情の流れをともに生きる(15)
- 自分を支える自分(15)
- こどものことば・こどものこえ・こどものうちゅう(19)
- 受けとめられ体験について(29)
- 関係の自立(28)
- 星になったhide(25)
- トム・キッドウッド(8)
- Halの冒険(56)
- 金曜日は「ものがたり」♪(15)
- 定員内入学拒否という差別(91)
- Niiといっしょ(23)
- フルインクル(45)
- 無条件の肯定的態度と相互性・応答性のある暮らし(26)
- ワニペディア(14)
- 新しい能力(28)
- みっけ(6)
- ワニなつ(351)
- 本のノート(59)
バックナンバー
人気記事