【 Naoちゃんセンセー♪ 】
小学校での生活も、はや2ヶ月を過ぎようとしています。
入学式のあの落ち着きはいったい何だったのかな?と思うほど、
今の娘は本来の姿をすっかり取り戻しています。
45分という長い授業は、娘にとって退屈のようで、
興味のあるものは集中力も続きますが、
しばしは自分の席を離れ、先生のイスに座り、
みんなに「Naoちゃんセンセー」と呼ばれているそうです。
時には教室を抜け出し、娘にとってのマイブーム「ブランコ」に
いそいそと出かけてしまうこともあるとか…。
しばらくすると担任の先生が迎えに来てくれて、
娘は手を引かれ素直に教室に戻るそうです。
その他にも、便秘がちな娘はトイレに2時間近く閉じこもったり、
水遊び泥遊びなどで洋服を汚しては、保健室に行っているそうです。
着替えを貸し出してもらったり、傷口の消毒、
バンソウコウを貼ってもらったりと、
何かと保健室の先生にお世話になっています。
「ひとりで行ったの?」と聞くと、
「○○ちゃんと○○ちゃんと3人で行ったの!」などと答えるので、
いつも誰かお供してくれているようです。
担任の先生は娘を理解してくれて、
ありのままの娘を受け入れてくれています。
「席につかなくてもいい。
何をしても、そういう子だと思えばいいんです。
細かいことは気にしない。心配しない。
子ども同士、成長していきますから。」
「間違いや失敗はたくさんした方がいい。
友だちとのやりとりの中で少しずつ学んでいくから。
そして親の失敗談もたくさん話して聞かせた方がいい。
いかに立派で優秀な人間であるかより、
親だってたくさん失敗を重ねてきたんだと分かれば
子どもは安心するでしょう」
「あせらずにやる気が出るのを待つ。
いくら大人がやらせようと思ってもダメ。
手出し口出しをしないのは本当に大変だが、
見守っていくことが大切。
親がやるべきことはとにかくほめること。
子どもはほめてほめて伸ばしましょう!」
と、私にとって有難いことばをたくさんいただきました。
ただひとつだけ気になっていることがあって、
先生がクラスで娘の病気を説明した上で、「そういうことなので、
みんなでお世話してあげましょう」と話したらしい…ということが、
クラスのお母さんからの話で分かったのです。
これまで幼稚園でも保育園でも、自然とやさしい気持ちが芽生えて、
まわりの子がお世話してくれているのが嬉しいなと
ずっと思っていたので、その話しを聞いた時はショックでした。
クラスの子が強制されて仕方なく娘のお世話を
しているのかと思ったら、悲しくて悲しくて……。
娘に手を貸してくれるのも、一緒に下校してくれるのも、
すべて先生から強制されているからなんだと思う日々が続き、
お世話しなければいけないという責任感でクラスの子が、
だんだん娘を重荷に感じるようになるのでは…と、
とても心配になりました。
そんな私の気持ちを先生に伝えたいのですが、
どうしても言えません。
{このことを除けば、娘にとって百点満点の先生だし、
そんなことを言えば、指導の仕方を指摘された先生は娘を
見捨ててしまうかもしれない…。
とてもいい先生なだけに、私さえ黙っていれば波風も立たず
先生との関係がうまくいく…}と思い、
このまま言わないでおこうと決心したのです。
そして今回の定例会で、こんな私の胸の内を聞いてもらい、
皆さんから出た結論は、「先生に言うべき」でした。
たとえほんの小さな疑問でも、
「あの時、先生はこんなことを言った」などと
後々になって言うのではなく、その都度消化していった方がいい。
たとえ先生との関係が気まずくなろうが、
親の気持ちはちゃんと伝えた方がいい!と、
私はドーンと背中を押され、
その数日後ついにその日を迎えたのです。
娘を迎えに行った際、
先生と二人きりになれるチャンスに恵まれた私は、
やっとの思いで気持ちを伝えることができました。
先生は「強制したつもりではなかった。
みんな喜んで進んでやっていますよ」と普通に答えてくれました。
あれこれ悩んだ日々が続きましたが、
会のみなさんの言う通り、思いを伝えて良かったと思います。
伝えることではじめて、先生も私が何を考えているのか、
娘の学校生活にどんなことを望み、どんなことを気にしているのかを
分かってもらえるのだと思います。
そんなワケで胸のつかえが取れて、
とてもスッキリしている今日この頃です。
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