0歳の子を抱いて「相談会」に来る母親。
0歳の子を抱きながら、保育園も小学校のふつう学級にも当たり前に通えることを、初めて知る。
それから何度もここにきて先輩たちの話を聴き。
同じ障害の子たちの数年先の姿を聴く。
保育園も、ふつう学級も、みんな楽しそうに通っている。
その様子を何度も耳にし、何度もうなずきながら。
入学の一年前になると、不安だけが募る。
アンケートには「なにもできないが大丈夫なのか…」と書いてある。
なにもできないと書きながら、「子どもの一番かわいいところは?」という問いに、「いつも私に笑いかけてくれて、ギューっとしてくれたり、『すきー』と言ってくれる。こんなにかわいい子はいない…と思っています」と記す。
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なんにもできなくないじゃん。
こんなに大切なつながりができている。
この子がどれほど大切に育てられてきたか、こんなにも伝わる言葉が他にあるだろうか。
こんなに愛され、保育園のみんなの中で大切に育てられ、成長してきたこの子が、ふつう学級でやっていけない訳がない。
ふつう学級は子ども同士が、無条件の敬意とつながりを結び合えるところなんだから。