去年のことはあまりに「突然」で、ただ思ったままを書き連ねてきました。
どれくらい突然だったか…。
近所の病院で、「明日、大学病院に行ってください」と言われ、
翌日には、「癌ですね。すぐに手術しましょう。明日入院できますか?」と言われる。
一週間後に手術。
そしてステージは3b・リンパ節や血管に転移もあったので抗がん剤治療をと言われて約一年……。
4月の検査で再発の兆候はなく、抗がん剤もやめました。
これで元通り、と思ったのですが、どうも不安定でした。
先のこと、来週のこと、を考えることがうまくできない感じでした。
たぶん、死ぬ覚悟の準備ばかりしてきたせいかもしれません。
手術前日のノートには、娘宛ての手紙が残っています。
余命を言われた訳でもないのに、やはり気持ちの半分は「その時」の覚悟をしてきました。
ところが何の問題もなく時が過ぎ、不安に思ってたことがバカみたいに思えたり、でもまだ治ったという訳でもなく…。
こんな中途半端なことをブログに書いても仕方ないな…と思うと、言葉もつながらなくなっていました。
そんなときに、工藤直子さんの「花」という詩を読みました。
◇
花
わたしは
わたしの人生から
出ていくことはできない
ならば ここに
花を植えよう
「工藤直子 詩集」 ハルキ文庫
◇
この詩のおかげで、自分のいまの「ここ」の感覚が取り戻せた気がします。
もともと、「ここ」は、ただ自分が思ったこと、感じたことを書いてきただけだもんなぁ…。
ちなみに先月の検査でも再発の兆候はなしでした。
さてと。
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ありんこ
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