「インクル」と「フルインクル」(その8)
インクルージョン教育では、
すべての子どもを通常学級に入れて、
すべての子どものニーズにこたえるような
授業を工夫しようとする。
とりあえず、工夫はする。
しかしそれには限界がある。
子どもたちには学力差があり、
そのピンからキリまでの学力に対応する形で
自分の授業の仕方を変えられる教師は
ほとんどいない。
そこで、インクルは、
子どもたちが適切な学習指導を受けるために、
リソースルームや、分離学級や、
特殊教育諸学校での教育を否定しない。
つまり、インクルは、
「子どもを分ける」ことを否定しない。
したがって、
「子どもを分けるな」というフルインクルに対して、
次のように批判する。
「フルインクル主義者は、
教師の第一の職務は、
障害のある子どもたちが、障害のない人たちと
友だちになることができるように支援することである
と信じている。」
ピンポン(゜゜)
正解♪
わたしは、そう信じています。
インクル学者には、
それが、私たちの「愚かさ」だと思っているのでしょう。
そうであるなら、
私は、喜んでその「愚かさ」を受け入れます。
すべての子どもたちが、
障害や人種や宗教の違いなど関係なしに、
友だちになることができなければ、
子どもたちの未来に希望はありません。
それこそが、本来の教師の第一の職務であってほしいと、
私は願います。
一つ付け加えるとすれば、
教師がこの職務を果たせない場合でも、
子どもたちはお互いに友だちになることができます。
むしろ、その邪魔をしてきたのが、学校であり、教師であり、
過去の「教師の第一の職務」だったのです。
《教師の第一の職務は、
「教師が教えたいこと」を「教えてあげること」》
だと信じているのでしょう。
でも、教師がよけいな教育や指導をしない方が、
子どもたちは友だちになることができます。
上の言葉を、正しく書き変えましょう。
「フルインクル主義者は、
教師の第一の職務は、
障害のある子どもたちが、障害のない人たちと
友だちになることができるように
《よけいな支援》をしないことであると信じている。」
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かいとママ
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