昨日は県連絡会の総会でした。
ふだんは余り考えることもないのですが、小中学校に関しては順調です。
もちろん、個々の問題がない訳ではなく、県連だけでも要望書を提出しての話し合いは20件もあります。
でも、入学や、親の付き添い、担任や介助の対応など、話し合いでいい方向に向かいます。
エレベーターの設置も、地域差はありますが、確実に進んでいます。
気管切開の子どもの入学は3年連続で、看護師が配置され、とくに問題もなく、当たり前?になりつつあります。
特別支援学級からの転校(転籍)の相談も毎年のようにありますが、だいたい要望書1通で終わります。
考えてみれば、どれも一昔前とはまったく違います。
◇
高校も10人が受験して、9人が合格という結果だけをみれば、悪くない気もします。
でも、N君は3回の定員内不合格の末、4回目での合格でした。
「席が空いているのに、拒否される」ことが3回続くのは、どれほど息苦しく心の折れかねないことか。
合格は、それをあきらめずに受験に向かったN君の意欲と熱意の勝利でした。
しかし、4回目の受験で合格なら、1回目から合格できるはずなのです。
4回目だけ、点数が取れるようになった訳ではありません。
4回目だけ、熱心に受験したのではありません。
彼は最初の受験から、いえ一年前の交渉から、いつも一生懸命に高校に入るために頑張ってきたのです。
その努力と意欲とがんばりを、3度も不合格にして試さなければ理解できなかったのは、校長の人権意識と生徒を見る目が錆びついていたからにすぎません。
さらに、4回目の受験でも「定員内不合格」にされたY君の結果を考えると、この一年、何をどうしていけばいいのか、正直、先が見えない感じがしていました。
◇
でも、総会で、小学校に入学したばかりの子や、中学に入学した子、高校に入学した子、高校を卒業した子の声を聞いているうち、気持ちがふっきれてきました。
私たちがやっていくことは、いつも同じことでいいのだと思えてきました。
行政や学校が変わらなくても、そのなかで、子どもたちは、こんなにも成長していく。
…半年前、片足切断かと思ったなっちが、気がつけば「中学1年生です」とあいさつして、走り回っている。
…小学校のころ、プールの前の授業を、水着にゴーグルで受けていたナオちゃんが、一人で高校に電車通学している。
…小学校入学前、教育委員会の説得にまいっていたとき、小学校3年生のお兄ちゃんに「闘うってきめたんだろ」と励まされていたお母さんが、いつのまにか高校卒業を、当たり前のことのように報告している。
…子どもたちに必要なのは、当たり前にみんなのなかで過ごす「時間」なのだと、あらためて思いました。
私たちは、その「子どもの時間」「仲間との時間」を、たえず守り続けるために、同じことを言い続けるだけです。
子どもを分けてはいけない。
大人がどんなにがんばっても、子どもの代わりはできません。
理解は、この子がつくるもの。
◇
そんな訳で、子どもたちに元気をもらって、秋に集会をやることにしました。
障害児の高校進学2012 IN千葉
~105人の入学と80人の卒業~
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