あーちゃんがいく （その６）

あーちゃんがいく　（その６）


《２月１２日》
娘がテーブルに座ってノートにお絵かきをしている。
そのうち友だちの話になって、
クラスのＭちゃんの名前を何度も繰り返しながら、
「ま」と書いた。

娘にとって文字を覚える動機は友だちの名前。
文字を一文字かいては友だちの顔が思い浮かぶんだろう。

ノートの殴り書きの中で、
その日の学校での出来事が踊っている。

いつも「おともだち」と言っていたクラスのみんなが、
Ｍちゃんになり、Ｈ君になってＳちゃんになった。



《２月１５日》
3学期になってからの変化に、ビックリさせられることばかり。

その中のひとつがテストやプリント。

完全にどこかよその世界～だったのが、
名前欄にあーさん独特の象形文字だったり、
書く意欲がちらほら見えはじめたかな～と、
微笑ましく思っていたら…。
最近では回答欄にも、必死に書き込んだあとが残っています。

そして今日！

娘の時間割を揃えてランドセルから出てきた
ジャバラになったテスト用紙。

※（点数の欄に【１０】）
http://blogs.yahoo.co.jp/arinnko140129/archive/2010/2/15

わかります！？
自分で点数書き込んじゃってます。（笑）

って言うか…あーさんのかける数字はこれだけ（苦笑）

あーさんなりのテストとの悪戦苦闘のあとに、
母はひたすら癒されて、今朝の緊張が解けました。



《２月１７日》
昨日は５時間目の終わりに発作を起こした娘。

養護の先生と相談して、一度車を取りに自宅へ戻って学校へ。
朝から鼻がズルズルだったので体調を崩したのもあったみたい。
今朝も一度起こして準備を始めるけど、イスでウトウト…。

１週間で２日か３日学校に行ければ上出来！
そんな娘が、３学期はまだ１日しか学校を休んでいない。

良くて３時間目、
給食にやっと間に合わせたことも数知れない登校も、
張り切って２時間目に間に合うように登校をするようになった。

駆け足で教室へ向かって、
元気に「おはよー♪」と、飛び込んでいくようになった。

ここで休んでしまうと、
また元に戻ってしまいそうな心配も母にはある。

けど　疲れたときは、
ゆっくり休んで充電させてもいいよね。
娘の学校へ向かう気持ちを信じてみる。

娘の前向きな気持ち、
これには驚くことばかり。

今まであった覚醒時の発作も穏やかになりつつある。

教室に入った途端、起こす発作を必死に最小に留め、
みんなと勉強しようとする娘を見ると、
親には与えてあげれない力だなと思う。

多分大人には与えられない力って
あるんだなっていうのがわかる。


娘のいない教室で、
私がランドセルに帰りの用意をしていると、Oちゃんが
「がんばってね。さっきね、あーちゃん発作だったの」
と気持ちをいっぱい込めてくれた。

そんなみんなの気持ちが、
娘に力を与えてくれているんだよね。
ありがとう♪
元気になっていくからね。

　　　　　□　　　　　□　　　　　□


２年生の３学期、お母さんの付き添いがなくなり、
やっと、「ふつうの学校生活」が始まったあーちゃん。

私の知っている子どもたちが、１年生の４月にやったことを、
お母さんがいなくなった日から、やり始めたあーちゃん。

初日が、お姉ちゃんの教室訪問(^_-)-☆

あれから３カ月余りの様子を読んでいると、
１年半凍っていた《あーちゃんの子ども時間》が、
大急ぎで溶けていくのを見ているような気がします。