アンダンテ ~私の歩幅で~

季節のこと、音楽のこと、誕生日シリーズなど

わが家のピアノ その3

2005年11月01日 | ピアノ全般
「これからピアノを習おうと思っている人、いませんか?」

ある日、近所の知人に、そう言われて、
チラシを1枚手渡されました。

息子が小学1年生の1学期後半のことでした。
子どもが小学校生活にも慣れてきた頃で、
周囲でも、そろそろ習い事を・・
と考えているお母さん方が多かったように思います。

音楽教室のコースが一段落した子、
初めてピアノを習ってみようかという子、
親の意向、その他いろいろですが、同じ先生の元、
複数人が一斉にピアノを習い始めることになりました。
私の息子と私も、その中に含まれていました。

息子はバーナム等の教本で、私はバイエル90番台から、
週1回のレッスンが始まりました。
私は、バイエルと並行して、1ページ程度の簡単な小品も。

習い始めて3月ほど経った頃、サロン発表会があるとのことで、
先生のエレクトーンとアンサンブルになりました。
人前で何かすることなど久しくなかったのと、
サロンだったので、ピアノと客席が非常に近く、
ものすご~く上がりました。
何カ所か間違えはしたものの、
曲の流れは崩すことなく弾ききることができました。

先生との素敵な曲のアンサンブル。
本当ならば、もっとワクワクして良いはずなのですが、
何故か私の頭の中では疑問符がとれないまま、終わりました。

その半年後は、子どもだけの発表会もありました。
息子にとっては、非常に苦痛だったようです。
シチュエーションもですが、選曲に納得できなかったようです。
選曲には、先生の好みとセンスが反映されますから。

発表会の準備の段階から、小さなことがいくつか発生したこともあり、
その発表会後、ピアノをやめようと決心した人が数人おりました。
私も、先生との相性があまりよくなさそうだと感じていたため、
どうせならと、私たちも皆と一緒に先生の元を去ることにしました。

でも、ピアノ自体をやめるつもりはなかったので、
そこからは先生さがしです。
幸い、わりと身近にとても素晴らしい先生がいらしたので、
ご相談ということで、お話することになりました。
ピアニストとしてもご活躍ですし、
音大受験生のレッスンも受け持つような方です。

そのような立派な先生に教えていただこうとは露程も思っておらず、
どなたか適当な先生を紹介してもらおうと思っていました。
すると、先生の方から「私でよろしければ・・」とおっしゃってくださり、
思いもかけず、素晴らしい先生にピアノを教わることになりました。

知識は豊富ですし、技術的にも抜群ですし、その上芸術性にも溢れていて、
本当に素敵な先生で、同性でも憧れてしまうくらいです。

先生の口から出てくる何気ない言葉でも、
私には勉強になることが多く、
実際のレッスン以上の収穫があります。
また、年齢が近いことや、家族構成等、
ピアノ以外のことで共通点もあるので、
おしゃべりが弾んでしまうことも、しょっちゅうです。

先生にとっても、私がいることにより、
多くの発見があったり、助けになることもあるようです。

この素敵な巡り合わせに、私は感謝しています。