遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

ペンタゴン・ペーパー

2018-04-04 14:39:18 | 映画
平成30年4月4日(水)

映画 ペンタゴン・ペーパー




東宝シネマズ・ベイシテイ


チケット


話題作「ペンタゴン・ペーパー」を見て来ました。
ステイーブン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス
メリル・ストリーブのアカデミー賞常連の3人で
製作された注目の作品です。



昨年、米国大統領にトランプが選出され、彼の
数々の言動により世界中が振り回され、、、
中でも彼の言動に注意をするマスメディアを敵対し
阻害する彼の行動に、スピルバーグ監督は、
「言論の自由が崖っぷちに立たされている」と危機
感を持ち、この映画に反映させている。
「フェイクニュースではないと、真実を伝えている
事を判って貰うために大変苦労している。
歴史を振り返っても今ほど市民や報道機関が落し込
められていることはない。
間違いだらけの発言を訂正もせず、自説を曲げず、
報道批判を繰り返す。    にも拘らず、中には
これに喝采を送る米国人も居る、、、、」
この曖昧さにスピルバーグ監督は警鐘を鳴らす。

ペンタゴン・ペーパー(原題:THE POST)

スタッフ

監督 : ステイーブン・スピルバーグ
製作 : ステイーブン・スピルバーグ
     エイミー・パスカル(女性)
脚本 : リズ・ハンナ(女性)
撮影 : ヤヌス・カミンスキー
音楽 ; ジョン・ウイリアムス
配給 : 東宝東和   

キャスト

キャサリン(ケイ)・グラハム : メリル・ストリーブ
ベン・ブラッドリー : トム・ハンクス  
トニー・ブラッドリー : サラ・ホールゾン
ベン・バグデイギャン : ボブ・オデンカーク
ダニエル・エルズバーグ : マシュー・リス
ロバート・マクナマラ : ブルース・グリーンウッド
フリッツ・ビーブ : トレーシー・レッツ

1971年、ベトナム戦争が先の見えぬ儘、泥沼化
している頃、ペンタゴン重要スタッフのダニエルは
米国防省の機密情報(ペンタゴン・ペーパー)を
ニューヨーク・タイムスにリークする。



タイムスのスクープ記事を目にした、ニクソン政権は
必死に報道規制を行うが、、、、。



そんな時、ワシントン・ポストの編集主幹のブラッド
リーは紙面を手に、ポストの女性社主ケイ・グラハム
に相談「言論の自由を奪う政府と戦わねばならぬ、、
報道の危機だ、、、」と説得する。
「スクープは手に入れたの、」「未だだ、、、、」

機密文書を手に入れる


知人を介し、記事をリークしたダニエルに接触して
ベトナム戦争の10年分程の機密文書を手に入れる。


ブラッドリーは編集スタッフに「さあ、仕事だ、、」
号令の下、ポストは新聞記事の作成にあたる、、、
ブラッドリーは、社主のケイに「今こそ決断の時です
、、、」
そんな時ニュースは、「ニューヨーク・タイムスの
記事の差し止めを決定する、、」
動揺するケイは、、友人のマクナマラ(国防長官)に
相談、「今、記事を掲載すればポストは確実に潰され
る、君の社と従業員等を守る義務がある、、、」と
反対されるが、、、、
「貴方のこれまでの友情には感謝します、、、、、
でも、この記事への決断は私の問題です、、、」



次の日、ポストの重役達との会議を開き決意を
述べるケイに「ポストを潰しても良いのですか、、、」
必死に説得を図る重役を前にケイは最後の決断を、
「報道の自由を規制する政府と戦うため、、、」




新聞が発行され、、、、
遂に政府と対峙する為、最高裁判所の法廷へ、、、
この時、ニューヨーク・タイムズを始とする新聞各社
が法廷へ終結、出頭した、、、、、、、、
「報道規制を却下する、、、」判事の裁定がある、、、

この映画は米トランプ大統領の「フェイクニュース」
を連発する圧力に屈せず、今こそ立ち上がるべきで
あるとの挑戦状です、、、。

日本でも同様の事が連日の様に起きています。
政府の意見を指示する新聞以外は「フェイクニュース」
なのか、、、。
日本の新聞には政府寄りの紙面とされる「サンケイ」
「読売」、中立的とされる「日経」、批判的とされる
「朝日」「毎日」「東京」「中日」等々、、、
モリトモ、カケガクエン問題等の各社の社説はとても
興味深々です、、、。

日本のマスメディアも自社の利益(売上、視聴率等)
や御上の顔色ばかり追はず、今こそ言論、報道の自由
を考えて欲しいものです。

今日の1句

春愁やまことしやかな政      ヤギ爺


まことしやか: いかにも本当らしく言う様
政 : まつりごと、政治