トライランダーの蔵出し写真館 第2号

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大館能代空港と庄内空港の明暗

2010-03-18 20:27:00 | 航空
前回からいささか時間が空いてしまったが、好調な庄内空港と不振に喘ぐ大館能代空港、この差は果たしてどこから生じたのか、分析してみようと思う。

大館能代空港の2007年度の利用客数は13万7千人、庄内は2008年度で40万人である。
大館能代空港の後背地である大館市、能代市、北秋田市の人口はおよそ18万人、面積は2400平方キロメートル、庄内空港の後背地の酒田市と鶴岡市を中心とする庄内地方は、ほぼ同じ面積で31万人である。国土交通省の定義した都市圏
「人口10万人以上で昼夜間人口比率が1以上の都市を核都市として、核都市への通勤通学者が、全通勤通学者の5%以上または500人以上である市町村を含む圏域を都市圏として設定する」では鶴岡都市圏と酒田都市圏が地域内に存在する。

大館能代空港も庄内空港も、それぞれ県内に秋田空港、山形空港を有する第二空港という位置づけである。
しかしながら、大館市よりも双子都市とでもいうべき鶴岡、酒田両市を有する庄内の方が、地域拠点の核空港であり、それゆえに大館能代よりも旅客流動が盛んであると考えられよう。

交通アクセスについては、地方ローカル空港ゆえ公共交通機関の存在は初めから無視してもよいレベルであるというのが常識であるから道路事情こそがカギとなるであろうが大館までは一般道で35分、能代までは50分となる。
庄内空港は、山形道庄内空港ICが酒田、鶴岡両市と直結しており所要時間も15分程度と、大変便利である。

このように拠点都市までの時間差に加え、鉄道を利用した場合大館-東京は6時間、鶴岡-東京は羽越線、上越線経由で4時間、山形新幹線と高速バスの乗り継ぎでも4時間と、どちらも鉄道に対し圧倒的に優位に立っている。

しかし如何せん大館と東京は、都市の規模から圧倒的に流動が少ない。庄内は安定したビジネス需要が多いというのも有利な点であろう。

これらのことから、庄内空港と大館能代空港の違いについて考察をしてみたが、如何せん「数字」の少なさには苦労させられた。
このネット時代であるが、国交省のデータや流動の具体的数値を読み解く時間が無かったのは非常に不満が残る次第である。

空港需要予測

2010-03-09 21:29:00 | 航空
需要予測達成8空港のみ=国内旅客、9割は下回る-国交省
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100309-00000184-jij-pol


の記事が目についた。
特に紋別、石見、大館能代や松本、稚内などが当初予測の2割程度の利用率に止まっているという。
松本に至っては、昨年、JALの経営再建問題の途上で定期便全廃も話題となった。何とかフジドリームエアラインズにより路線が継続されることとなったが、昨年7月の就航以来、全路線平均の搭乗率は40~50%に止まっており、会社の存続そのものが苦境に立たされて来る可能性も考えられる。

JALの経営破綻問題の中「国による地方空港の乱立」に責任の一端を擦り付けるような議論があったが、紋別、石見、大館能代の3空港はいずれもANAの路線しか就航していない。

2000年以降に新規開港したいわゆる「地方空港」
http://www.asahi.com/politics/gallery_e/view_photo.html?politics-pg/1122/TKY200911210396.jpg
に加え、筆者が記憶している大館能代、庄内、福島、石見、佐賀等を含めてみても、JALが就航した地方空港は静岡と福島の2か所に止まる。
そのことからみても国の地方空港政策に原因の一端を押し付けるのには無理があろう。搭乗率保証こそあろうがANAのほうが地方ローカル線を担っている存在であるということがここに立証される。

他方、需要予測を達成できた空港は旭川、庄内、羽田、県営名古屋(小牧)、岡山、長崎、熊本、那覇の8空港であったという。
ここに庄内の名が出てくるのが意外な気がする。一見大館能代と立地条件は大して変わらないように思えるのだが。

大館能代と庄内の明暗を分けるものは何か。
大館能代空港と庄内空港はどちらも東北地方の日本海側に存在し、両空港とも同じ県内の県庁所在地にもう一つの空港が存在するという共通点を有しながらも、細かく分析すると何らかの事由が存在する筈である。

次回はここに存在する両空港の違いについて分析してみようと思う。

残業ばっかりの2月

2010-03-03 20:28:00 | 
残業ばっかりの2月が過ぎた。
調査と数字が好きな管理人にとって、「貝塚線」の状況を深く掘り下げたい、と思いながら記事を書いてきたが、相変わらずの調査不足であり、高いクオィティの記事が書ける状況に無い。

世の中失業中の人も多いので、贅沢な悩みなのかもしれないが。

そんな状況下でも、息抜きに小旅行へは度々出かけている。
今回は、四国フリーきっぷ(15000円)を使って松山から徳島(一応高知県内にも足を踏み入れたが)へと海岸沿いに下ってみた。


伊予鉄名物(?)、単車回送。
この形態を活用し、終着駅の敷地に余裕があれば、ループ状に線路を配置することにより運転台分のコスト削減が出来ると思うのだが。


首都圏色のキハ47.灰色のHゴムまで再現したのには恐れ入る。


時間に余裕があったので岡山電気軌道を撮影。駅前にも若者が多く活気があった。
ほぼ同じ人口規模である熊本駅と比較してみると、岡山駅は1日の乗降客が12万人、熊本駅が2万人(いずれもWikipediaより引用)。
勿論人口の集積、繁華街の立地等に違いがあるため単純に論じることは出来ないが、ここまでの差になった経緯や都市の特性の違いなど、調査してみたいテーマの一つではある。