薬剤熱は「原因と思われる薬剤の中止」という簡単な処置によって勝負が決まります。
もし、1)感染症、2)膠原病、3)腫瘍、4)薬剤熱、の順番による思考プロセスだと、薬剤熱を先に考えずに、膠原病を否定するために抗核抗体や各種自己抗体の検査をして、腫瘍を否定するために全身CTや内視鏡検査を先行して、これらの検査が陰性のとき、原因と思われる薬剤を中止するという回り道が起こる可能性があります。
薬剤熱は頻度も多く「原因と思われる薬剤の中止」で対応できます。
不明熱患者において、薬剤熱は感染症の次に考えてもよい原因カテゴリーです。
「原因と思われる薬剤の中止」は不明熱ワークアップ当初からまず考慮すべきアクションです。
不明熱患者ではまず、感染症を考えてFever Workupしながら、薬剤熱の可能性を考える習慣を身につけるとよいでしょう。
写真 首里の風景
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