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薬剤熱の症状と脈

2017-08-04 | 勉強会
 
発熱以外に、症状で多いのは、悪寒、筋肉痛、関節痛、発疹、頭痛、などです。




典型的には原因となる薬の投与後3日~14日に上記のような症状が出現します。


びまん性紅斑などの発疹がある場合には、薬剤性の可能性が高くなります。
 



発熱の割には全身状態が良好であることが多く、比較的徐脈relative bradycardiaをみることがあります。


細菌感染症ではベースラインの体温から1度上昇した場合、脈拍は20以上上昇することが多いが(デルタ心拍数20ルール)、薬剤熱では、ベースラインの体温から1度上昇した場合でも、脈拍の上昇は10以下に留まることが多いです。


ただし頻脈を呈することもあり、注意を要します。




また、房室ブロック、ペースメーカー装着、β遮断薬、非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬(ベラパミルなど)などの内服中の患者では頻脈反応がマスクされることがあるので、比較的徐脈の評価が難しくなります。


 
 
写真  県魚グルクンのから揚げ

 

 

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