燃えるフィジカルアセスメント

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ケースの最終診断は?

2020-04-08 | 勉強会
みなさん、こんにちは。
 
 
レジデント:腹水は「無し」でも、結果的に肝硬変の確率は90%以上になりました。
 
ところで、この患者さんの検査結果はどうだったのでしょうか。
 
 
徳田:下記でした。
 
 
表:血液検査結果
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
アルブミン 3.2 g/dL
 
アンモニア 45 μg/dL
 
ビリルビン 3.5 mg/dL
 
AST 150 IU/L
 
ALT 110 IU/L
 
BUN 5 mg/dL
 
クレアチニン 1.0 mg/dL
 
プロトロンビン時間INR 1.4
 
(注)AST=aspartate aminotransferase, ALT=alanine aminotransferase, BUN=blood urea nitrogen, INR=international normalized ratio
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
レジデント:アルブミンは低めでプロトロンビン時間の延長もあるのでやはり肝硬変はありそうですね。
 
ところで、BUN/Cr比は5と低値ですね。
 
 
 
徳田: BUN/Cr比が上がらないのは、肝機能低下があり、尿素合成能低下のためBUNが上昇していなかったのです。
 
 
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
最終診断と推奨:肝硬変。通院加療。
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 
写真 コロナ対策のための自宅管理

 

 

 

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