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倦怠感の鑑別 その3

2016-11-24 | 勉強会

それでは症例をみてみよう。

 

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症例

85歳 男性 

脳梗塞、認知症で施設入所中

昨日より倦怠感あり。

食欲低下もあり。

施設の職員により初診外来受診となる。 

既往歴:高血圧、認知症

内服薬:ディオバン1日40mg

生活歴:飲酒なし。喫煙80歳まで2箱。

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#low-yield symptomを訴える患者へのアプローチ

 

倦怠感に加えて、食欲不振も同様にlow-yield symptomである。

low-yield symptomを訴える患者へのアプローチは、特異的な随伴症状を探すことからスタートする。

特異性の高い症状はhigh-yield symptomと呼ばれる。

開放型質問による病歴聴取でhigh-yield symptomが自然に得られることが多いので、注意して病歴を取る。

特異的な陽性症状のことをpertinent positiveという。

一方、陰性であればpertinent positiveという。

たとえば、発熱で来院した患者で、風邪症候群を疑ったときには風邪の3大症状(鼻水、咽頭痛、咳)を聴いていけばよい。

 

 

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