みなさん、こんにちは。
糞線虫症は従来九州南部、奄美大島、沖縄に多いですが、交通の発達した昨今、世界のどの地域でも遭遇します。
多くは無症状または軽微な消化器症状を呈するのみですが、自家感染という特性をもつため、長期にわたり寄生状態を維持することがあります。
宿主の抵抗力が低下した際(成人T細胞白血病、エイズ、ステロイド、免疫抑制剤、大酒など)、一種の日和見感染として多数の虫体が血行性に全身に散布されます(播種性糞線虫症)。
その際、腸内細菌(大腸菌、クレブシェラなど)による敗血症、髄膜炎、肺炎を併発し重篤となることがあります。
原因不明のやせ、下痢、イレウス、また腸内細菌による髄膜炎、肺炎および感染病巣不明の敗血症をみた際には、糞線虫症を一度は疑いたいです。
糞線虫は、便、胃・十二指腸液、喀痰、尿、腹水、髄液、皮膚出血斑部の生検などから検出可能です。
特に、前3検体の検索はベッドサイドで行うことができます。
血中好酸球が上昇するとは限りません。
写真 恩納村の風景
![]() |
闘魂外来―医学生・研修医の君が主役!〜病歴・フィジカルから情報検索まで臨床実践力の鍛え方を伝授します |
羊土社 |
マンガ「群星沖縄臨床研修センターとは?」が出ました。これで群星沖縄のすべてがわかる。毎月更新されますので、是非ご覧下さい。
好評のメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」の最新内容を厳選編集した本の最新版「知っておくと役に立つ最新医学2019」が出ました。一般の方々の役に立つ最新医学知識を満載。グローバル・スケールでの先端医学のホットな話題もわかりやすく解説。特徴はテレビや新聞より早いグローバルな情報、科学的に正確なエビデンスに基づく情報です。
健康と平和について発信する英語版ブログをスタートしました。「Wellness and Peace and Okinawa」 長寿研究で有名なDavid Itokazu先生との共同作業ブログです。
徳田安春、荘子万能の「徳田闘魂道場へようこそ」こちらポッドキャストにて配信中、是非お聴き下さい。
科学的根拠に基づく最新医学情報とグローバル・スケールでの先端医学のホットな話題を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」。☆まぐまぐ大賞2018のジャンル別賞の健康部門5位に決定しました。
「こんなとき フィジカル1と2」立ち読みできます。是非どうぞ。
一般向け健康情報ブログ「総合診療医からの健康アドバイス」。こちらもご覧下さい。