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神経疾患を疑うときの問診

2018-09-10 | 勉強会
 
みなさん、こんにちは。
 
 
今回は神経疾患の問診です。



発症の仕方および進行の様子から病変の種類を推定することができます。
 

① 突発性:  脳血管障害(出血、塞栓症)、外傷、てんかん


② 急性(発症後1〜3日でピークに達する):  脳血管障害、多くの感染症


③ 亜急性発症(1〜2週間でピークに達する):  特殊な感染症(結核性髄膜炎など)、炎症(ギラン・バレー症候群など)


④ 緩徐発症・進行性:  腫瘍、変性疾患


⑤ 寛解と増悪:  多発性硬化症



病歴および神経学的検査より得られた結果を総合的に判断して臨床診断を考えましょう。




たとえば、高血圧症をもつ人が、突然発症の言語障害、歩行障害で来院、神経学的検査で右片麻痺および運動性失語症があれば、左前頭葉の脳血管障害と診断してほぼ間違いない。


確定診断としてCTまたはMRIを行う。




神経疾患の臨床診断は、病歴の詳細な聴取および身体検査によりほぼ80%可能です。




パーキンソン病のように一見して診断可能な疾患もあります。


最先端を行く医療機器を用いた検査を全ての患者に行うことは、非効率的であるばかりか経済的にも大きな損失です。




問診と身体検査から臨床診断を考えることにより、これらの機器の効率的な使用が可能となる。




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