燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

今回のケースは単なる蜂窩織炎ではない

2019-10-21 | 勉強会
 
みなさん、こんにちは。
 
ケース所見を再掲する。


全身外観は不良で顔面は蒼白。


頭頸部、胸部、腹部、腰背部にあきらかな異常を認めなかったが、左足第三趾の慢性壊疽に加えて、左足の足背部を中心に、発赤、腫脹、熱感、水疱、および圧痛あり。


検査では、血糖160 mg/dlWBC 9,000/mm3、乳酸27 mg/dL (3 mmol/L)と上昇あり。
 
写真:病院到着時の左足の所見
 
 

 

臨床推論

まず、敗血症性ショックを考える。

輸液投与に加え、迅速に血液培養2セット採取後に抗菌薬を投与し、感染源(左足)に対してソースコントロールの必要性を考える。

 
左足の所見は皮膚軟部組織感染症を考えるが、蜂窩織炎や丹毒などの「浅い感染症」ではなく、重篤な「深い感染症」の可能性を考慮する。

すなわち、アノ感染症。


続きは次回に。

 

 

病歴と身体所見の診断学: 検査なしでここまでわかる (ジェネラリストBOOKS)
 
医学書院

 

一般向け健康情報ブログ「総合診療医からの健康アドバイス」。こちらもご覧下さい。

 

徳田安春・公式ツイッター

https://mobile.twitter.com/yasuharutokuda

健康や医学についてのファクトと徳田安春の個人的意見をお伝えします。

 

マンガ「群星沖縄臨床研修センターとは?」が出ました。これで群星沖縄のすべてがわかる。毎月更新されますので、是非ご覧下さい。

 

好評のメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」の最新内容を厳選編集した本の最新版「知っておくと役に立つ最新医学2019」が出ました。一般の方々の役に立つ最新医学知識を満載。グローバル・スケールでの先端医学のホットな話題もわかりやすく解説。特徴はテレビや新聞より早いグローバルな情報、科学的に正確なエビデンスに基づく情報です。

 

健康と平和について発信する英語版ブログをスタートしました。「Wellness and Peace and Okinawa」 長寿研究で有名なDavid Itokazu先生との共同作業ブログです。

 

徳田安春、荘子万能の「徳田闘魂道場へようこそ」こちらポッドキャストにて配信中、是非お聴き下さい。

 

科学的根拠に基づく最新医学情報とグローバル・スケールでの先端医学のホットな話題を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」。☆まぐまぐ大賞2018のジャンル別賞の健康部門5位に決定しました。

 

こんなとき フィジカル1と2」立ち読みできます。是非どうぞ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ケースの左足所見に注目! | トップ | ケースの解説 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

勉強会」カテゴリの最新記事