「へっへっへ、肉体は正直だねぇ。ほらほら…もうこんなになってるぜ。」
男は下卑た笑いを浮かべながら、ねちっこくわたしの身体を舐め回すように見ながら言った。
「冗談じゃない。たった一夜の過ちで、いかにもわたしがそんな人間のように言わないで下さい。」
わたしは、精一杯反論したのだが、相手はそんな事には全く構わず、言葉を続けた。
「まじめぶりやがって。何をエラそうに言ってやがる。お前は、昨日の夜、欲望のおもむくままに貪るようにやってたじゃないか。覚えていないとは言わせないぜ。」
と嘲るように言う。わたしは痛いところを突かれ、一瞬たじろいでしまった。
男は続ける。
「ほぉら、そろそろ欲しいんじゃないのか。」
「でも……」
「欲しくてたまらないんだろ。正直になれよ」
「でも、昨日のでわたしの身体はこんなになっちゃったし無理だわ。」
「そんな事言って、我慢できるのか?昨日はよかっただろ。ほら、もう一度昨日の夜のようにやればいいじゃないか。」
「めちゃくちゃ欲しいの。欲しくて堪らないの。でも、やっぱり無理だわ。わたし、もうこれ以上……」
昨夜は、大阪からお偉い様が来ていたので、飲み会だった。
1次会の居酒屋で、たらふく食べた(この時締めにオニギリ2個食べている)後、国分町のスナックにしか思えないがクラブという冠のついた店に行った。
その店を出て、丁重にお礼を言い、タクシーに乗せた後、我々はガールズバーへ。
最後の締めは、豚骨ラーメンだ。おまけに替え玉までしてしまった。
肉体は、正直である。
今日、ジムで運動の後風呂に入って体重を計ったら、68.9キロ!! おとといから比べると、1.5キロも増えている……
なんて正直な奴…… それにしても正直過ぎないか?
暴飲暴食のつけは、間髪入れずにやってきた。 ペコペコのお腹を抱えながらも、誘惑に負けず、今日豆腐と野菜中心の晩ご飯にしたのだった。
by Oz
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