世界各国・185か国で感染が続いている 新型コロナウイルス ですが、あまりにも断片的な情報ばかりが報道される為に 多くの人の理解や印象は「 大変な事が起きている 」に留まり、日本での現状との比較が出来ずに混乱を招いていると言ってよい状態です。
そこで、各国の感染各種データを 人口あたりのデータに換算する事によって 各国の現状と日本との比較を提案します。
『 世界各国・日別・新規感染者数は 』
累計感染者が多い国 22カ国と世界全体での 「 国別・日別・新規感染者数 」を 推移一覧表にまとめてみました。
この表を見る限りでは、日々 2~3万人の感染者を記録している 米国 が最も深刻な状況になっていて、この感染が続くとどうなるのか不安を覚えるでしょう。
一方、フランスやイタリアの 新規感染者数は 若干 落ち着きも見せている様に見え、アイルランドになると 一日あたり 7~800 人程度で 日本より少し多い程度に見えてしまうでしょう。
『 人口あたりの 新規感染者は 』
ここで、提案する 「 単位人口あたり・日別 新規感染者数 」の目的を説明します。
仮に 二つの国、A国 と B国 があったとして、どちらの国も 医療水準や医療体制が同じだとすれば、それぞれの人口に占める 医療従事者の人数はほぼ同じで、人口に占める病床数や治療器具の数量の割合は同じになります。
では、A国 と B国 で新型コロナウイルス感染が広がったとして、A国 の感染者数 と B国 の感染者数がほぼ同じだったら、医療従事者に掛かっている負担はほぼ同じと言えるでしょうか。 実は そうなりません。 A国 と B国 の 人口の違いを考慮しないと、医療現場の負担や 国民の不安度は計れないのです。 では その表を見てください。
数字は 一億人あたりの 感染者数で、ピンクに塗ってある欄は 一億人あたり 10,000人以上の感染者が出た日で、薄いチャコール色の欄は 5,000人以上の 感染者が出た日です。
この表で 米国 と スペイン を比較すれば、一目で スペインが困難な状況に陥っている事が分かるでしょうし、崩壊直前と報道される イタリア の状況と較べると スペインの方が それ以上に過酷な医療現場である事が想像できます。
別な国に目を移すと、ベルギーは スペインに次いで 良くない状況で、収集データが途中からですが アイルランド での数字を見れば スペイン以上の医療現場になっている可能性がある事も推測できます。
更に、もう一つ 別な見方を加える必要もあります。 それは 医療水準 や 国民の防疫意識レベル、そして健康保険システム等です。
例えば、南米のペルー での数値は極端に高くはありませんが、彼の国の医療体制であれば かなり深刻なレベルに陥っていると思われます。 同じく 16世紀以降 スペインによって植民地となっていた エクアドル や コロンビア 等も、スペインでの感染拡大による帰国者が多くあったのでしょうか、時期を同じくして同様な傾向を示しています。
そして、ロシア と インド に目を向けると、ロシアは危険なゾーンに既に入っている様に見えますので、イタリアなど他国へ派遣している 感染専門部隊(軍)を帰国させる措置へ動くでしょう。また、インドは 日本より低い数値で推移していますが、人口密度や防疫・衛生意識と医療体制を考慮して全国外出禁止命令を出したと推測されます。
『 番外・ニューヨーク市の状況 』
連日の様に報道されている 米国・ニューヨーク市の状況を 人口あたりの数字で表すと、日本時間・4月19日の新規感染者数は 1億人あたり 46,000 人を超えており、トランプ大統領はもちろんの事、 ニューヨーク州の クオモ知事の発言とは異なる医療現場の状況の様に思えてなりません。とても心配な状況です。