
いかにも70年代の長編少女漫画だった。
ここで話が展開して、ここでこういう悪人が出てきて、
ヒロインはタイプの違うたくさんの男性から愛されて、
と、すごく懐かしい世界だった。
宝塚らしい華やかなアンサンブル、
盛り上がる決闘場面など、
話を捌きつつ上手く作っていた。
ものすごくハイスピードで話が進むけど、
要所は華やかに掘り下げているので粗筋だけ感はない。
「私は泳げないのよ~」のような説明台詞もあったけど
そんなにクドさは感じなかった。
ただ、少女漫画なので、女の子が主役で
その回りに男性達、という構図なので
宝塚化して男性メインで話を引っ張るには
ちょっと無理があるかとも思いました。
タイプの違う男性3人が、本来ならイーブンなので
ちぎの役を突出させるとなんかバランスが悪い。
そういうふうに作っても、
結局主役はコリンヌだったなあ。
伯爵令嬢は読んだことがないけど、
アラン、フランソワ、リシャールは、
「細川先生の絵だとこんなかんじかな~」と想像できた。
特にリシャールの金髪のベレー帽とか。
あの年代の少女漫画だよねえ。
チギのアランは情熱的というと聞こえはいいけど
人の弱みにつけ込みすぎだ。
長髪のせいか小柄なかんじがした。
みゆちゃん可愛い。
ちぎはともみんは存在感あり。
凪翔はハッタリ芝居が似合うな。
KARIイケメン。
娘2ポジションのひとみは
悪役を堂々と演じていて好印象。
ハッチさんが素敵過ぎてクラクラ。
ソロの歌もあってありがたいばかり。
美穂さんの歌声も聴けた。
色悪のキングもゾクゾクしたし、
生田君は生徒の使い方も上手い。
前作は尻切れトンボでオリジナル部分が作れなかったけど
今回のようにきっちりした原作の脚色なら良いのかも。
ちぎみゆはお似合いだけど、
すでに3作組んでいるような安定感があり
初々しさには欠けるかも。