2月の頭に、熱帯林に暮らす生き物について中学生と一緒に学びました。
これは、スマトラ島での活動のためにゆいツールが開発したプログラムですが、
日本の中学生へ実施するのは初めてです。
この日は、日本インドネシアNGOネットワーク(JANNI)の大人向け講座の日でした。
中学生は学校の課外活動で、NGOの活動を知るためにJANNIを訪れ、
ついでに講座にも参加したとのこと。
講座はインドネシアの熱帯林に関する内容ですし、
これを機にゆいツールの開発したプログラムも中学生に体験してもらい、
熱帯林について考えてもらう機会をつくろう!と思い準備しました。
まずはクイズ。「この森には何種類のサルが暮らしているでしょう?」
⇒6種類ものサルが暮らしています!そして村人は、すべての種類のサルを見分けることができます。
生き物カードを絵の上に置いていくワークでは、行ったことのない、
想像するのも難しいスマトラの森の絵を前に、やや途方に暮れた様子の中学生たち・・・。
周りで、プログラムのサポート役のボランティアの女性二人が、
「それは豆の仲間の植物だよ」「それは水辺に住んでるんじゃない?」等と
声をかけてサポートしてくれました。この二人は、私とともにスマトラに行った経験があります。
知らない生き物のことでも、さすがは日本の中学生、だいたいの見当をつけてカードを配置し、
生き物のイラストカードによる「多様性カルタ」にも挑戦しました。
プログラムを実施したのはJANNIの講座が始まる前。
早めに来た大人たちが、興味深そうに周りから視線を送る中、プログラムは続きます。
「もし、この豊かな熱帯雨林が『アブラヤシプランテーション』や『ゴム園』ばかりになってしまったら、生き物はどうなってしまうかな?」
いよいよ核心に迫りますが、その前に「プランテーションって知ってる?」「ゴムってゴムの木から採れるんだよ・・・」と説明が挟まります。
そして、熱帯林がプランテーションやゴム園ばかりになったら、、、
「生き物は減ってしまうと思う・・・」と小さな声で答えてくれました。
「熱帯林の生き物は、どんなふうにつながりあっているかな」と、
カードをひもでつなぐワークも行いました。
最後にはたくさんのひもで絡まり合ってしまった生き物たちを前に、
生物多様性というのは、つまりこういうことなんだ!と少しでも彼女たちは感じてくれたでしょうか。
生き物同士がつながっている実感を持てれば、
人間ももう少しほかの生き物たちに配慮した暮らしができるだろうに、と私は考えています。
(山)
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