◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎
突然ですが、クイズです。
海に漂うプラスチックごみ排出量の多い国ランキング、インドネシアは第何位でしょうか?
Quiz..Indonesia negara ke berapa masalah pembuangan sampah plastik di laut?
・・・答えは、第2位!!(1位は中国)Jawabannya nomor 2 !!(nomor 2 adalah cina)
アメリカのジョージア大学の研究チームが8月19日付けの米科学誌に発表した情報によると、世界全体で1950年から最近までに作られたプラスチック製品の重さは83億トンで、そのうち63億トンが捨てられてごみになってしまったそうです。リサイクルして再び使われたり、焼いて処分されたりしたのは全体の5分の1ほど。ほとんどがごみ処分場に埋め立てられたり、そのまま捨てられたりしている、とのことです。(共同通信47NEWS)
「ほとんどがごみ処分場に埋め立てられたり、そのまま捨てられたりしている」・・・それは、インドネシアのことですね。
ロンボク島を訪れる日本人は、田舎の道や村のそこかしこに散らばるプラスチックごみを見て素朴な疑問を抱きます。「どうしてきれいにしないの?」
それは、処理システムが整っていないから。そして清掃に回す公的なお金が足りない(もしくは、そこにお金を回すべきという意識がない)から。
処理システムが整っていないとは...大きな街では行政が雇った清掃員が大きな通りを清掃したり、トラックがごみを集めて埋めたて地に運んだりしていますが、村ではごみを回収に来る場所が限られていたり、そもそも回収がなかったり、村単位でごみを集める場所があっても遠くてそこまでごみを運ぶ車両がなかったり。そういう問題を意識する住民が少なく、問題はほったらかし、といった状態です。
先月、州都マタラム市から車で20分ほどの、山の中腹にあるプスック村(西ロンボク県)の、あるクドンドン集落を訪れました。
Dusun kedondong atas desa pusuk lestari kecamatan Batulayar kabupaten Lombok Barat.
幹線道路からバイクで細い道に入って、上がったり下がったりしてたどり着いた集落の道ばたはごみだらけ。
これらのごみが、雨が降って洪水になると川に流れ込み、その川は山を下ってすぐに海に流れ込みます。
プスック村の村長(2つ上の写真。立っている白いシャツの男性)とは、7月の村ツーリズムに関する会議で知り合いました。後日、村役場を訪れて話をしたときに、村長は「川に流れ込むごみを減らしたい」と言っていました。
実は、この村を通る川が流れ込む海一帯は、スンギギというロンボク随一の観光地エリアです。川の河口の住民も、上から流れてくるごみに閉口しているだろう、と想像できます。
↑ スンギギの海
そこで考えついた新たな企画が、「ロンボク島の海辺のごみ調査と住民への環境教育~川の上流と海辺の村をつなぐ~」です。
上流の村での環境教育と、海辺のごみ清掃&ごみ調査を並行してやっていく中で、海に流れ込むプラスチックごみを減らしたいと考えています。
ロンボクでは、海岸清掃のイベントなどは過去に何度も行われているようですが、ごみの調査はされていません。どんなごみが海辺に落ちているのか、データがないのです。環境局のスタッフに聞いても、街のデータを示してくるだけで、海辺という特殊な環境に特化したデータをとっていないことは明白です。
そこで、ゆいツールは海岸のクリーンアップとごみの調査を、地元の住民や若者らと実施することで、ごみ調査を継続して行う下地を整えていきたいと思っています。
海岸のクリーンアップとごみの調査に関しては、日本で28年間海のごみ問題に取り組んでいる一般社団法人JEANの協力を仰ぎたいと考えています。
一般社団法人JEANが主催しているクリーンアップキャンペーンについてはこちら。
また、山の上の村については、「プラスチックごみを活用したクラフト作り講習会」を行って住民がごみ銀行を設立する呼び水にしたり、村のごみを適切なごみ捨て場に運んでそれを適切に処分することを指導したり、村長と協力しながらやっていきたいと考えています。
目下、この企画の為に来年度に向けて新たな予算を確保することを画作しています。
(山)
↑ ローカルが集まる浜辺のとなりの、わりと閑散とした砂浜。でも、プラスチックごみはいっぱい。
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