ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

ロンボクでマングローブ林調査!? in Lombok

2022年08月21日 | ★2022年度(ロンボク)

8月11日に、ロンボクでゆいツールボランティア(兼※SAMALASメンバー)が、マングローブ林調査を実施しました。

※SAMALAS TRESNE GUMI:サマラス・トゥリスネ・グミ(通称サマラス)は、ゆいツールのボランティア7名が立ち上げた現地団体

Relawan Yui-Tool (Anggota SAMALAS)telah melakukan penelitian mangrove di Lombok utara.

(調査をする、ティウィ、マデ、オパン、コマン)

(葉の長さを測定するオパン)

これは、今年度実施する「マングローブ林で持続可能な観光を目指すガイド研修」で、参加者と一緒にマングローブ林調査を実施しようと考えていて、その予備練習を兼ね、メンバー自身がマングローブについて知識を深めるために行いました。

調査地点は、サマラス代表のコマンさんが以前偶然立ち寄ったところで、あるとき今まで何も考えずに通っていた道の側に、マングローブらしき木があるのに気づいたそうです。「みんなを誘って見に行きたい」と以前から言われていたため、7月に一緒に下見に行ったのです。

(7月の下見の時に撮影。川の河口付近。マングローブが自生している)

マングローブ林調査、色々な学びがありました。

ひとつは、マングローブ林調査をするときは潮位時間を気にしなければいけない、ということでした。

と言うのも、私たちは何も考えず集合時間を設定して、現地に着いたら「海水がいっぱい」という状況だったからです。

幸い年長のパティとコマンが早めに現地に着いて、調査地点までぐるりと回ってたどり着き、遅れてきたメンバーを待ちながら、一足先にいくつかの種を確認しました。

私は日本で潮位表(下)を確認し、これからの潮の状況をパティに伝えました。

ボランティアたちは、下のリストと照らし合わせて調査を行いました。

ロンボク島に主に自生するマングローブのリスト。(ゆいツール作成)

私が7月にざっと見たところでは、4種類のマングローブが確認できたのですが、実際調査をしてみると私たちが知らないマングローブが2種類見つかりました。

こちらは、代表的なマングローブです。

種の部分が細長くて、タコさんウインナーみたいな帽子をかぶっているのが特徴です。

上のリストで探すと、1番のオヒルギ(Bruguiera gymnorrhiza)であることがわかります。

こちらは、花が終わった後のようです。タコさんウインナーになる前の、萼(がく)の部分の作りがよくわかります。

おや。こちらは?柔らかそうな花びらが特徴です。

萼の中が赤くて、とてもきれいです。

リスト8番の、ベニヤマプシキ(ホソバヤマプシキ)(Sonneratia caseolaris)ですね。

これは、同じ木の実でしょうか。

(調査にはげむコマン)

(リストで確認するマデ)

こちら、羽のような葉っぱが地面から直接生えています。

リスト9番目のニッパヤシです。(Nypa fruticans Wurmb

これが若い実で、成熟するとこんな感じに。(下)

ゴツゴツです。触ってみたら、とても固かったです。(7月に見つけたときに触ってみました)

花はこちら。(下)細長くて、ぽよぽよしています。

リストの絵と少し違いますね。描き直したほうがいいかもしれません。

さて。今回初めて出会ったマングローブはこちら。葉っぱがギザギザしています。

ティウィの調査票を見てみましょう。

Magrove hollyと書いてあります。ホーリー・マングローブと呼ばれるもののようです。

アカンサスの仲間ですね。Acanthus ebracteatusとAcanthus ilicifoliusがあります。

ティウィは、後者を書いていますが、どちらでしょうか。

専門家に確認したところ、花の色が白なのでAcanthus ebracteatusではないか、ということでした。

もう一つの方は、花の色が青か紫だそうです。(でも、写真を見ると薄ら紫がかって見えますが)

もうひとつの新種(?)はこちら。

どどーん!大きな実がついています。

葉っぱは他のマングローブと同じですが、こんな大きな実は見たことがありません。

専門家に伺ったら、ホウガンヒルギ(Xylocarpus granatum)ではないか、ということでした。

ちなみに、専門家とは、国際マングローブ生態系協会(ISME)の日本事務局の事務局長をされている、馬場繁幸先生です。

昨年度、ゆいツールが開発した「マングローブ林環境教育プログラム」の監修もしていただきました。

お忙しい中、いつも些細な質問にもすぐにお返事をくださり、たいへん感謝しています。

さて、次のマングローブはこちらです。

こちらは、パティの調査票によると3番のヒルギダマシ(Avicennia marina)のようです。

実の写真を撮ったのですが、ぶれていて不鮮明でした。

私は、木の根に引っかかっているプラスチックごみがとても気になります。

さて、調査直後にメンバーに電話をして、色々な種類が見つかったことを確認して、調査終了となったのですが。

後日確認すると、それぞれ調査が終わった後に、自分の調べた木について他のメンバーに情報を共有することを忘れていたことがわかりました。

これは、ゆいツールのすべての活動に共通するのですが、打ち合わせでも活動後でも、メンバーが得た情報は必ずすべてのメンバーと共有する、というのが鉄則なのですが、ボランティアたちはまだまだその重要性・必要性が理解できていないため、私が指示書を作って渡していても、「暑かった」「疲れていた」「すっかり忘れていた」ということで、情報をシェアすることを忘れていました。

それでは、目的の半分しか達成していません。おまけに、調査票をまとめてすぐにデータにして送るように伝えたら、「それぞれ持ち帰ってしまった」とパティ。

なんのために調査をするのか。調査結果をどうしたらいいのか。きちんと、自分の頭で考えていないため、そういうミスが起こります。

私は、命令に従うボランティアが欲しいのではなくて、自分の頭で考えて自主的に行動するボランティアでなければいけない、と思っています。

意見がぶつかってわーわー言い合う方が、黙ってボスの指示通りに動くより、何倍も何百倍も大切だと思います。

インドネシア人は意見がぶつかると、お互いに気に触って不機嫌になります。

一般的な話ですが、彼らは、強いリーダー(ボス)が全部を決めて命令を下して欲しい、と思っています。

私は、決定権を持つメンバー同士で意見を交わして、ぶつかって話し合って折り合って進んでいく道の方が好きです。

面倒くさいし、コーディネーターが必要だし、時間がかかるし、ストレスもかかります。

でも、リーダーに全部を決めてもらう組織ではなく、ひとりひとりがきちんと自分の意見を持って、状況を把握して、お互いに協力し合える組織の方が、本当の意味でのストレスは少なく、それぞれの能力が最大限に引き出されていくのではないか、と思います。

リーダーシップよりも、コーディネート力の方がはるかに優れている、という持論です。

ともあれ、ボランティアたちは、自分の目でマングローブを確認し、その特徴を頭に刻んだことでしょう。

この調査を、「マングローブ林で持続可能な観光を目指すガイド研修」のステップ1で実施しようと考えています。(山)

おまけ。(オキナワアナジャコと思われる生き物)

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ロンボクでの活動~コンポストバック普及編~ in Lombok

2022年08月15日 | ★2022年度(ロンボク)

7月の活動報告です。

今回は、コンポストバックの普及に向けた活動について。

ゆいツールは昨年度、西ロンボクにあるマンディリ・スジャテラごみ銀行のインドラさんと協働で、コンポストバックを開発しました。

日本で普及しているコンポストバックを参考にしました。

ただし、中身は高倉式コンポスト(インドネシア用に日本で開発されたコンポスト)です。

「Jalita Lombok Recycle(ジャリタ・ロンボク・リサイクル)タカクラ・コンポストバック」(以前のブログ)

Yui-Tool mengembangkan tas kompos Takakura di Lombok.

(高倉式コンポストの作り方を紹介するポスター、コンポストバックのマニュアル本、フライヤー)

7月には、協働相手のマンディリ・スジャテラごみ銀行のインドラさんと打ち合わせを行いました。

参加したのは、ゆいツールボランティア兼SAMALASメンバーのコマン、マデ、そしてトゥリスナ(リモート参加)でした。

(打ち合わせの様子)

(SAMALAS代表のコマン)

この日は、7月上旬に開催した「コンポストバック普及のための講習会」のふりかえりと、作成したフライヤーやマニュアル本について、プロモーションの戦略などを話し合いました。

講習会については、多くの反省点がありました。(詳しくは、講習会の報告のブログで)

プロモーションの戦略については、大学関係者、環境森林局などの行政、議員などに対して重点的にプロモーションをしていく必要がある、ということを確認しました。

そして、別の日。私は、スンギギ(マタラム市にほど近いロンボクの観光地)でレストランを経営するドイツ人のサキナさんのところへ出かけました。現地スタッフのパティが同行しました。

サキナさんは、ちょうど5年くらい前から環境活動(主に、スンギギの海のクリーンアップ活動)を始めました。

日本の学生さんと一緒にクリーンアップ活動に参加:2020年1月

普通のコンポスト作りの経験はある、とのことでしたが、今回はコンポストバックを使ってみませんか?と提案しました。

「この中でコンポストができるの?」と半信半疑のサキナさん。

ちなみにサキナさん。ロンボク在住は数10年のため、インドネシア語が流暢。

ドイツ人と日本人ですが、インドネシア語で会話をします。

「OK。コンポストバック、ちょっと使ってみましょう」

この後、8月1日に新しいコンポストバックを届けて、サキナさんのコンポストバック生活がスタートしました。

が。発酵が進まない、温かくならない、砂糖水を入れたら今度はアリが入ってきた、などトラブルが発生したため、11日にコマンとパティが様子を見に行き、いったんバックを預かり、ごみ銀行のパイズルさんのところで中身を新しくして、13日に再びバックを届けました。

生ごみを入れて、数日は温かくならなくても焦って砂糖水を足さなくていい、ということ。

毎日、生ごみを入れる前に、バックの底の方からかき混ぜるようにすること(空気に触れさせることが大事)。

バックは、床に直接置かず、下から空気が入るようなカゴや台の上に置くこと。などをアドバイスをしました。

Jalita Lombok Recycle(ジャリタ・ロンボク・リサイクル)のタカクラ・コンポストバック、まだまだ前途多難です。(山)

サキナさんと一緒に。

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マングローブ林のある村で打ち合わせと現状確認(南レンバール村)in Lombok

2022年08月11日 | ★2022年度(ロンボク)

7月の活動報告です。

7月12日に、マングローブ林での持続可能な観光開発プログラムを進めるために、西ロンボクの南レンバール村に行きました。

(他のマングローブ林での打ち合わせの様子はこちら。西ロンボクのバゲッ・クンバール東ロンボクのギリ・ランプ

Yui-Tool telah pergi ke kantor desa Lembar selatan, Lombok barat, untuk diskusi dengan Pak Beny Basuki(kepala desa) dan pak Foazan.

(左から南レンバールの村長さん、私、村のコンサルタントのファオザンさん、ティウィ)

南レンバール村のマングローブ林には、以前よく日本の学生さんなどを案内しました。

(まだ、トレイルが壊れていなかった頃。2017年10月)

南レンバール村は、マングローブ林沿いのトレイルが設置からわずか5年で壊れてしまいました。

昨年度、南レンバール村のリテラシ・プシシル(ファオザンさんが指導する若者グループ)の無料塾の子供たちへ、何度かプログラムを実施しました。

「ごみについて考えるプログラム」の実施とクリーンアップ活動(2021年6月)

「エコブリック作りワークショップ」(2021年10月)

「マングローブ林環境教育プログラム」の実施(2022年2月)

今回は、村長のバスキさんと、ゆいツールボランティア兼SAMALASメンバーのコマン、ティウィ、マデと一緒に打ち合わせをしました。

(左から、バスキ村長、ティウィ、私、マデ)

(バスキ村長とコマン)

南レンバール村役場は、マングローブ林の観光アトラクション、料理、お土産センターを含むツアーパッケージを開発したいと考えています。現在住民等と共に、マングローブ・エコツーリズムエリアの開発のための作業計画を作成しているそうです。(ドイツ政府に向けた提案)
そして、マングローブ樹種の同定を含む科学的研究が実施されています。

以下は、マングローブの樹種のリストです。(これはとても欲しかったデータでした!)

ゆいツールは、昨年度「マングローブ林環境教育プログラム」を開発し、その中でロンボクでよく見られるマングローブの樹種のリストを作成しました。

今回、このリストの中にはない樹種を2種類発見しました。もしメジャーなものであれば、いずれリストに追加したいな、と思っています。

村長さんと打ち合わせが終わった後、外で住民向けワークショップを実施していたファオザンさん(村のコンサルタント)と少し話しました。

その後、南レンバールのマングローブ林の状況を確認しに行きました。

(南レンバールのマングローブ林)

舟を出してくれた船頭さんに、以前PLN(インドネシア国有電力公社)が植林したマングローブはどうなっているか確認したい、と言ってみたのですが、確かな情報はわからず。「ほとんど流された」と言われて、その辺りを指さされても、私の記憶とは違う場所のような気もして、看板があったはず、と写真を見せてると「看板も倒れて流された」と言われました。

2020年1月に訪れた時の様子

あちこち舟で回ってもらいましたが、看板は見当たらなかったので、本当に流されたのだろうと思いました。

同時に「マングローブの苗を植林した後、フォローアップはしないのか?」と聞くと、「植えっぱなしだ」という返事がありました。

お金をかけて植林をしても、きちんと育たなかったから無駄になるのに、企業(日本もインドネシアも)は植えることしか考えないことが多いのだろうと思います。

同じ西ロンボクのバゲッ・クンバールでは、政府が育苗場を持っていて、植林した苗の管理を行う住民グループも存在しています。

(すっかり壊れたトレイル)

バゲッ・クンバールも南レンバール村も、観光利用できるマングローブ林は豊富にありますが、設備が整っていないため、ツーリストがアクセスできる場所や方法が限られていることがネックだな、と訪問して感じました。

(山)

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マングローブ観光地での打ち合わせ(ギリ・ランプ)in Lombok

2022年08月03日 | ★2022年度(ロンボク)

7月の活動報告です。

7月7日に、マングローブ林での持続可能な観光開発プログラムを進めるために、東ロンボクのギリ・ランプに行きました。

(他のマングローブ林での打ち合わせの様子はこちら。西ロンボクのバゲッ・クンバール南レンバール村

Yui-Tool telah pergi ke Gili Lampu, Lombok timur, untuk diskusi.

(住民グループKPPLの代表スヤントさん:右奥の男性との打ち合わせ)

ギリ・ランプには、2020年1月に日本人の学生さんを案内した時に行きましたが、KPPLのメンバーと直接会ったのはこれが初めてです。

これまでのギリ・ランプでの主な活動。

コンポストづくりワークショップ(1回目)2021年9月

コンポストづくりワークショップ(2回目)2021年12月

マングローブ林環境教育プログラムの実施 2022年3月

ギリ・ランプに一緒に行ったのは、マデ、オパン、そしてルスです。

リーダーのスヤントさんは、ずいぶん昔にジャワ島から移住してきて、何もなかったところから、少しづつギリ・ランプの観光地を整備してきた人物です。今は、KPPL(※)の代表をしています。

※KPPL:Komite Pengelolaan Perikanan dan Laut(直訳すると水産海洋管理委員会、となりますが、観光管理グループや漁業組合などの住民組織の集合体のようなもののようです)

ギリ・ランプのマングローブ林は、離れ島に生育しているため、観光客はボートを借りないと見に行くことができません。

(2020年1月に訪れたマングローブ林とボート)

さて、今回日本から持っていった書籍「マングローブ林生態系探検図鑑(監修/馬場繁幸 琉球大学名誉教授・国際マングローブ生態系協会理事長)」を、スヤントさんメンバーに紹介しました。

インドネシアには、こんなに質のいい教材はないので、興味深そうに見ていました。生き物を指さして「これは、ここにもいるよ」と教えてくれたり。

今年度、ゆいツールは3つの観光地で、ガイド研修をやりたいと考えています。

ひとつは「マングローブ林の基礎知識」。専門家を招いて、マングローブの樹種の特徴などを学び、ツアー客に説明できるようにしたいと思っています。ふたつめは「インタープリテーションの方法と例示」。こちらは、セオリー(theory)よりも、具体的な例示が重要だな、と思っています。みっつめは「(ゆいツールが開発した)マングローブ林環境教育プログラムの使い方講座」。

①「マングローブ林の基礎知識」

②「インタープリテーションの方法と例示」

③「(ゆいツールが開発した)マングローブ林環境教育プログラムの使い方講座」

研修については、まだまだ考え中です。

さて、ギリ・ランプでは、KPPLが作ってきちんとパックされているコンポスト(高倉式コンポストとグリーンコンポスト、液体コンポスト)を確認できました。

試しに3種類購入して、ルスの家で使ってみることにしました。

現在もコンポスト作りは継続中ということで、3種類のコンポストの確認もしました。

(高倉式コンポスト。台所から出る生ごみから作ります。少しプラスチックが混じっていました)

(グリーンコンポスト。木の葉や家畜の糞などから作ります)

(液体コンポスト。果物系の生ごみなどを入れるとよいそう。匂いはきつめです)

そして、KPPLの活動を見学させてもらいました。

プラスチックごみをペットボトルに入れて、エコブリックを作っているよ、と見せてくれたのですが、中身がスカスカ。

これはもっと中身を詰めて、固くするんだよ、とマデやルスが教えます。

ルスは、東ロンボク出身なので、他のメンバーよりもギリ・ランプに近いところに住んでいます。

以前から、ギリ・ランプはルスの担当ね、と言っていたのですが、今回KPPLが作っているコンポストを見回り、グループの女性たちの活動を見て、今まできちんとアドバイスなどをしたことがあるのか?とルスを問いただしました。

例えば、コンポストにプラスチックが混じっていたらどうするのか?そもそも、活動やその他の用事でギリ・ランプに来たときに、コンポストを気にしたことがあったか?KPPLがプラスチックごみを再利用しようと工夫しているのを、サポートしようとしたか?

ルスには何度もミーティングで、あるいはチャットなどでコミュニケーションをとって、活動をサポートするように言ってきましたが、私がその場でコンポストからプラスチックを取り除いたり、女性たちと話をして「プラスチックごみでポーチを作る方法を知りたい」という声を聞き出したりして、「こういう風にきちんと寄り添ってサポートしなければいけない」と例示を示して初めて、「サポートするとはどういうことか」ルスにも理解できた様子です。

何か、人や場所に対してアクションをした後、フォローアップをしないことほど、私が嫌いなことはありません。

フォローアップをしないのなら、何もしないほうがましです。

インドネシア人と話すと、行政や民間団体などが何か住民に講習会などを開いたり、催し物などを開催したりした後、なんのフォローアップもない、とよく話すのですが、自分が活動をする側になったときに、果たしてきちんとフォローアップできているのか、常に自答する必要があります。

ギリ・ランプには、ローカルの観光客がよく訪れます。そのため、こんな光景がよく見られます。

浜辺に落ちているカップラーメンのカップなどのプラスチックごみ・・・。

KPPLのメンバーが毎朝ごみをきれいにしても、食べ物を持ち込んだ観光客は、ごみ箱には目もくれず食べた後ごみを散らかして帰ります。

スヤントさんは、あるアイデアを熱心に話してくれました。

小さなボート(両側に足があるタイプ)に網をくくりつけて、波間に浮かぶプラスチックを回収したいのだ。

泳いでいる観光客の近くを通って、彼らが海に捨てたごみを回収しているところを見せたいのだ、と。

ギリ・ランプでは、私は観光客向けの立て看板を設置したいと前から考えています。

例えば、インドネシア人向けには「プラスチックごみは海を殺す」とか「きれいな環境を自分の手で守りましょう」とか。

外国人向けには、「KEEP GREEN」など。

ごみをポイ捨てしているのはローカルの人たちなので、彼らに自分が捨てるごみについて意識を向けてもらうような言葉はどんなものがよいか、KPPLのメンバーと一緒に考えたいと思っています。

そういうひとつひとつのワークショップを、頻繁に実施できたら一番よいのですが、予算と時間が限られているので、悩みます。

(山)

(KPPLメンバーと。右からルス、スヤントさん、マデ、そして私)

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